パーキンソン 病 嚥下 障害。 パーキンソン病|慶應義塾大学病院 KOMPAS

摂食嚥下障害のリハビリテーション|慶應義塾大学病院 KOMPAS

パーキンソン 病 嚥下 障害

パーキンソン病では、本来は生命維持や本能的動作に関わる無意識的な運動を司る「錐体外路(すいたいがいろ)」の働きが損なわれます。 日本における有病率は10万人当たり100~150人といわれていて、欧米では10万人当たり150~200人といわれています。 30歳代~80歳代まで幅広く発症しますが、その多くが中年以降に発症する病気で、ほとんどが初老期(50歳代後半)に発症し一部が若年発症(40歳以前)で、一般的には(若年性の一部以外)遺伝しない病気です。 原因 脳の中心部下方、大脳と延髄を結び付ける部分にある「中脳」の「黒質(こくしつ)」と呼ばれる部分の神経細胞が異常(変性)を起こした結果、 中脳黒質で作られている脳内の神経の働きに必要な「ドパミン」という「神経伝達物質」が不足し症状が起こります。 症状 動作緩慢、手足のふるえ(振戦)、筋肉のこわばり(固縮)、歩行障害(こきざみ歩行、前かがみ、突進歩行、すくみ足、腕振りの消失)が主な症状で、初発症状は、ふるえ、歩行障害、手足のこわばりなどが多いようです。 一般に、一側の上肢又は下肢から発症し、病気の進行とともに他側に及びます。 振戦の特徴は安静時振戦で、動作時には減少あるいは消失します(ふるえの頻度は4~6Hz)。 筋固縮は頸部の筋、上肢では手指屈筋、回内筋によくみられます(筋の伸長に対して規則的な抵抗の変化を示し、その現象は歯車現象と呼ばれます) その他には、次のような症状もみられる場合があります。 ・仮面様顔貌、発語障害(小声、どもる)、書字困難、手の細かい運動の障害 ・精神症状(反応が遅い、うつ状態) ・歩行障害姿勢反射障害(姿勢バランスが崩れた時によろめいたりする) ・自律神経症状(起立性低血圧、嚥下障害) 一見して痴呆のようにみえることもありますが、実際に痴呆を合併する疾患もあり鑑別を必要とする場合があります。 パーキンソン病と摂食嚥下障害 パーキンソン病には様々な症状がみられますが、嚥下障害は パーキンソン病患者の約50%にみられると考えられています。 パーキンソン病患者にみられる嚥下障害の特徴は、既に現れている運動障害、疾患の進行度、更には薬物療法の影響を受ける場合があることです。 一般には不随意運動による食塊のコントロールの不良や、嚥下力の低下または弱まりによる誤嚥や残留などの障害が起こります。 パーキンソン病患者さんのVF画像 動画食塊を後方になかなか送り込めずに 舌の前後運動を繰り返すのが特徴です。 通常、食べ物を口に入れた時に食塊は舌によって後方に送り込まれますが、舌の筋肉(舌筋)に異常緊張(固縮)がみられる場合、奥舌の舌背が高いままなので、食塊が舌を越えられずに前方に戻って来てしまいます。 また、異常緊張の程度によっては、舌で食塊を持ち上げたままそこで動きが停止し舌が下がらない場合もあります。 その結果、食塊が後方に送り込まれるまで舌の前後運動を繰り返すのが特徴的です。 その他にも舌、咽頭部、口唇の運動障害や口腔内の食塊の残留がみられる場合があります。 そして、嚥下時に使う筋肉の機能も低下するため嚥下後にも食塊が喉頭蓋谷や梨状陥凹に残留してしまう(つまり食道に入らず喉頭に貯留してしまう)場合もみられるのです。 パーキンソン病患者の摂食嚥下障害に対する対応 パーキンソン病患者にみられる摂食嚥下障害に対する対応としては、あらゆる嚥下障害の対応と同様にその原因を考える必要があります。 パーキンソン病に対する治療方法としては不足した ドパミンを補うための薬物療法が基本となります。 その薬物療法がパーキンソン病患者の嚥下機能の改善に有効で薬物治療が始まったり薬が変わったりすると摂食嚥下障害も改善するという報告もあります。 そして、薬剤は決まった時間に服用して効果を発揮することが多いので薬剤の効果が最大限に発揮される時間帯に食事の時間を合わせることも重要です。 また、 舌、口唇、喉頭の積極的な運動訓練が効果的な場合も多いですが、いずれの場合も長期的な予後の観察が必要とされます。 また 下方を視る事が困難となるので、食物は目線よりも上に置いて視界に入るようにします。 その他にも 食事の時の姿勢を調節することで嚥下機能を助ける方法もありますが、著しい固縮がある等の理由で姿勢を変えることが難しい場合は、ゼリー状のトロミをつけるなどの食事内容の変更を行なうのが良いでしょう。 また、経口摂取ができない場合は、経管栄養食などを利用して、経鼻栄養(鼻からチューブを入れる)や胃瘻(腹壁から直接胃の中にチューブを入れる)を用いた栄養補給を行います。 口腔リハビリテーション科では、パーキンソン病患者さんの嚥下障害に対する最善の対応法を提案致します。 ご相談ください。

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パーキンソン病の呼吸障害の3つの特徴とリハビリ | 3流作業療法士×Web ~ワーフライフバランス奮闘記~

パーキンソン 病 嚥下 障害

リハビリテーション 言語聴覚療法( Speech Therapist) 私たち言語聴覚士は、様々なコミュニケーション障害や、嚥下障害をはじめとした食事の問題に対して、専門的なリハビリテーションを行っています。 コミュニケーション障害 パーキンソン病によって生じるコミュニケーション障害には、声が出にくくなる/小さくなる、声がかすれる(嗄声)、発音がはっきりしなくなる(構音障害)、話し始めの音を繰り返してしまう、早口、唾液が口の中に溜まって話しにくくなる、といったものがあります。 また、自分は大きな声を出しているつもりでも声が出ていなかったり、その逆でしっかり声が出ているのに相手に伝わっているか不安になる、といった、自分の声や話し方に対する認識のズレが生じることもあります。 このように症状は多岐にわたりますが、これら全てが必ず生じるわけではなく、人それぞれの症状は異なります。 そして、運動障害として声が小さくなったり発音がはっきりしなくなることに加え、自分の声に対する認識のズレという要因があることで、自分の思うように話せなくなるということが、パーキンソン病のコミュニケーション障害の特徴であると言えます。 そこで、声や発音に対しては、発声訓練、構音訓練、口腔機能訓練といった運動学的なリハビリテーションを行います。 同時に、声に対する認識や話し方について、その方のその時点での症状を分析し、それを伝え、理解していただくことを通して、発声・発音の仕方が改善できるようにアプローチをしています。 食事の障害 摂食・嚥下障害 食事においては、のどにつかえる感じがある、むせやすい、薬が飲みにくい、うまく噛めない、口が渇く、といった症状が考えられます。 また、手や体のふるえ(振戦やジスキネジアなど)により、食べ物を口に運ぶことが上手くいかなくなる場合もあります。 このように、思うように食事が摂れなくなることで、昨今言われている誤嚥性肺炎や窒息だけでなく、食欲の低下、低栄養や脱水を引き起こしたり、パーキンソン病治療で重要な内服が困難になるといった極めて重大なリスクが生じることもあります。 対応としては、食べるために必要な口や舌、のどの機能訓練と併せて、食事の工夫として食べやすい食材や調理方法、飲み込みの機能に合わせた内服の仕方の提案などをさせていただきます。 また、摂食動作が難しい場合には作業療法士と連携して自助具などの検討も行います。 特に飲み込みの障害(嚥下障害)については、障害の仕組みや原因が複雑かつ多岐にわたることもあり、当院では積極的に嚥下造影(VF)などの専門的な検査を実施し、正確な障害像の把握に努め、適切なアプローチが提供できるように努めています。

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パーキンソン病による摂食嚥下障害 昭和大歯科病院

パーキンソン 病 嚥下 障害

『パーキンソン病』は脳内のドーパミン細胞が減少することで発症する進行性の神経疾患のひとつで、指定難病です。 残念ながら治療法は確立されていません。 進行を止めることも未だ叶いません。 日本では10万人に100~150人、欧米では10万人に300人の患者がいると言われています。 iPS細胞の発見以来病名は知られるようになりましたが、どのような病気なのかはあまり知られていないように思います。 罹患している私自らが、と感じるような『パーキンソン病』。 今、まさに振戦、筋固縮、無動、動作緩慢といった症状に苦しんでいる方や見守る家族の方が、私だけじゃない!と思っていただけたらと、日々パーキンソン病と向き合う記事を書き続けています。 ヤッパリお洒落して友人や家族とお喋りしているときに、ツーっと『よだれ』が出るとツラいかも…。 けれど、その症状も受け入れ、長い年月付き合っていかなければならないのが現実です😱 『よだれ』=『唾液』と考えてる人って多いと思います。 私も正直、そう思ってました。 でも『よだれ』が増えたからと言って、私の「唾液の量」が増えたわけではないのです🤔 そうです、 パーキンソン病になったからと言って「唾液」の量は、健康な人と同じなんです。 唾液が無ければ、口の中はカラカラですもんね😱 それだけの唾液を飲み込まないとすれば、パーキンソン病の私の口から『よだれ』が垂れたのも納得できます。 でも、そのときは無意識のうちにポタっときたので、これが誰かと外で会っているときだったら…と思うと、かなり落ち込みました。 外出は控えた方が良いのかもしれない😔とさえ思いました。 でも、まだ認めたくなかったのかもしれません。 そして、ついに『よだれがポタっ!現象』が起きてしまったのです😭 この症状は、パーキンソン患者の8割近くに現れるとのこと。 顔の筋肉の緩みや、それに伴う口周辺の緩みも原因となるようです。 でも、冷静になれば、パーキンソン病の症状は人それぞれ違います。 どの症状が強く出るかも人によって違います。 上手く飲み込めない、ということは「嚥下障害」が起きている、起きつつある😱と考えた方が良いと思います。 誤嚥性肺炎になる確率は、グッと上ると考えられます。 大きな口を開けることが大切なんだそうです。 方法:上の前歯から5mmくらいの口蓋に舌の先を当ててゴックンと唾液を飲み込む。 唇と前歯の間に糸付きのボタンを挟んで引っ張りましょう。 ボタンが飛び出さないようにシッカリと口唇を閉じましょう。 《主治医と相談する必要がある対策》 唾液の分泌を抑えるには「抗コリン薬」が有効な場合もがあるようです。 けれど、抗コリン薬には記憶障害やせん妄などの副作用があるため高齢者への処方は注意が必要です。 今日の講演の中で、「ボツリヌス療法」というものが紹介されましたが、凄く口が乾くため食事が摂れないなどマイナス面が多く勧められないとのことでした。 の記事はこちらです。 顔、口の周囲の筋肉のトレーニングを習慣にしていきたいと思います。 最初のブログから拝見させていただいております。 自分でパーキンソン病を疑い始めた初期の頃から、 唇がというか口角が緩んで何かヘン?と思っていました。 ヨダレが出ているわけではないけれど…なんか気になる。 嚥下障害になって唾液を飲み込みにくくなるのは、 中期の頃からと書いてある文献が多かったので、 ビビリの私は ずっと悩んでいました。 最近買った「順天堂大学が教えるパーキンソン病の自宅療法」 という本に、最初は目立たないが「嚥下障害はパーキンソン病 の初期から起こる」という報告が多くされている。 という記述を見つけたときには「なんだそうか!」 とちょっと安心。 いろんな方のブログを読んでも「ヨダレ」のことを取り上げて いるものがほとんど見当たらず、困っていたところだったので 助かりました。 これからもよろしくお願いします。 ブログを訪問してくださりありがとうございます。 成人した子供たちも独立し、夫婦共働きで『これからは少し経済的にも余裕のある生活ができるかな!』と思った矢先の体調不良。 パーキンソン病と診断が下るまでの5~6年ものドクターショッピング!総合診療の大切さを実感しました。 この病気は、症状も人によって違います。 代表的な症状もどれが強く出るか人によって違います。 そして運動障害だけではない様々な症状が私たち患者を苦しめます。 もし、このブログを読んで「ある、ある」と頷いてくださったり、もうひと踏ん張りしてみようと思ってくだされば幸いです。 私も毎日、泣いたり、泣いたり…でも、時には笑ったりしながらパーキンソン病と暮らしています。 不安な気持ちが無くなるわけではありません。 でも生きているのなら、少しでも前を向いて歩いていきたい!そんな気持ちで日々綴っています。 2020年6月 月 火 水 木 金 土 日 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 検索 カテゴリー• 315• 5 最近の投稿•

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