あら くれ お嬢様。 現役風俗嬢が語る┃私が出会った信じられないような良客達

あらお嬢様、婚約破棄ですか?(笑)

あら くれ お嬢様

守銭奴な聖女様は金欲と食欲は旺盛なのに、物欲は無い。 だって、物を欲しがるとお金がかかるから。 つまりココちゃんケチなのだ。 だからかわいいドレスにも興味が無い。 普段着ている法衣はそもそも清貧の教えに沿ったかなり質素な代物なのだけど、そこから着替えた私服は更に物が悪い。 メイド服の方が仕立てがいいんじゃないかって安物だ。 ココ自身は「一日のほとんどは法衣を着てるんだし、服の体裁は整っているんだからいいじゃないか」と言うのだが……お付きのナタリアとしては、ココの美貌をかわいく飾れないのがつまらない。 周りの修道女たちも、華美を禁じられているという条件は一緒。 だけど元々行儀見習いで仮出家しているお嬢様ばかりだから、好きで地味にしているわけじゃない。 下着に凝ったり見えにくいところにアクセサリーを付けてみたり、厳粛な院長の目をかいくぐってお洒落をしようと誰もが涙ぐましく努力している。 中にはわずかな自由時間、誰に見せられる訳でもないのに私室で好きな私服に着替える者もいる。 ココだって 素 ( ・ ) 材 ( ・ )が良いのだからもっとお洒落をすれば、と子爵家令嬢のナタリアなんかは歯がゆい思いをしているのだけど……当の本人は「修道女が色気を出してどうするよ?」とケタケタ笑って全然その気がない。 それは神職にある者としては正しい。 確かにその通りなのだけど……ただ、間違いなくココの本音は宗教的な倫理観から来ているものじゃないとナタリアは看破していた。 ココは単純に、お洒落にかける金が惜しいだけだ。 ココが授業を受けている間の手空きの時間、ナタリアはそんな思いを親しいシスター・アデリアに愚痴っていた。 彼女も貴族出身者としては下っ端なせいか、言動が俗っぽいのでココと仲がいい。 「うーん、ココ様のオシャレかあ……」 アデリアは男爵家の長女で、ココの一つ上の十五歳。 歳で言えばココに近いけど、ココが 幼く見える ( お子様体型な )ので見た目はナタリアに近い。 外見はこの国の貴族令嬢らしく、長身で金髪。 但し落ち着いた物腰がいかにも淑女らしいナタリアに比べて、ぱっちりした大きめの瞳と落ち着きのなさが少女らしさを感じさせる。 わずかに頬に浮かんだそばかすが、その印象を深めているかも知れない。 この修道院では一番ココに立場と年齢が近いので、ナタリアはココ問題の相談相手として彼女を一番頼りにしていた。 ナタリアに言われて、アデリアも心当たりがあったことを思い出した。 「言われてみれば」 「みれば?」 「ココ様あれだけかわいいのに、綺麗な服を着た姿が全く想像できないよ。 思い描けば頭には浮かぶんだけど、そういうキャラクターじゃ無いだろってツッコミをついつい自分で入れちゃう」 雪の妖精のような透けて輝く銀髪と、溶けて無くなりそうな儚い美しさを兼ね備えているのに……動きとやることはガキ大将! 言うことと態度はオッサン! それがココのイメージ。 アデリアの知る限り、ココは大陸一のガッカリ美少女と言って良い。 あれだけの顔の良さなのに、上品なドレスで優雅にお茶会を楽しんでいる姿が全く脳裏に浮かばない! 「でしょー……」 「持ってる服もあれ、古着を一山いくらで買い取った孤児院向けのヤツでしょ? いくら何でも興味無さ過ぎだよねー、あはははは」 笑っちゃうアデリアを、ナタリアは苦い顔でたしなめる。 「笑い事じゃないわよ。 ココ様、服は着れればいいって考えなのよね……」 「一人で暮らしていた時は一着しかないから、小川に行って裸で洗濯してたって?」 失神したナタリアの意識をアデリアが呼び戻すのに、しばらく時間がかかった。 血を上げる為にブランデーを落としたお茶をちびちび舐めながら、ナタリアはため息をついた。 「ココ様も『誰かくれるなら、ひらひらしたのを着てもいいけど』とはおっしゃるけど」 「それ絶対着る気ないよ。 古着屋へ右から左だよ?」 「うん、判ってる。 だから私も、家からお古を取り寄せないのよ」 ココの真意は見え見えだ。 いい物をもらったら、転売して貯金にしようと考えているはず。 「ココ様は 何 も し な け れ ばお人形さんみたいなのにねー」 「ホントにね……」 (十四歳なら、いい加減色気づいてもいい頃なのになあ……) 育ちのせいなのか、金を稼ぐこと以外は全くお子様なココ。 いろんな意味で常識人なナタリアは、それがもったいないなと思うのだった。 「おいナッツ、何かあったみたいだぞ」 「そうですねえ。 なんでしょうか?」 儀式の最中は特に何もなかったはずだ。 今頃揉める原因がわからずココとナタリアは顔を見合わせた。 「とりあえず見に行くか」 足を向けるココをナタリアが慌てて引き留める。 「いやいや、ココ様止めて下さい。 ココ様がトラブルに巻き込まれたらどうするんですか」 「聖女が信徒間のトラブルを避けてどうする」 「本当は?」 「毎日辛気臭い修道院の暮らしで退屈しているんだ。 たまには刺激が欲しい」 「絶対行かせませんよ」 そこへ呼ばれたらしい教皇秘書のウォーレスがバタバタと走って来た。 「おや、ウォーレスさん。 ちょっといいですか?」 話しかけられたウォーレスはココをちらと見て行きすぎようとした。 「ああすみません聖女様。 今急いでいるので賃上げの交渉でしたら猊下宛てに書面で提しゅウォォォッ!? 」 「ああっ!? 大丈夫ですかウォーレスさん!」 ココはよそ見をしたまま走り抜けようとしたウォーレスを、自分で蹴たぐりしてすっ転ばしておいて助け起こす。 そして介助する振りをして締め上げた。 (おいこらウォーレス。 大聖堂 ( おもて )じゃ言動に気を使えって言ったのはおまえらだよな?) (すみません! つい、いつものノリかと!? ) (次にヌケたことをしたら、 鬼ババア ( シスター・ベロニカ )にたっぷり三時間はお説教してもらうからな!? ) (すみません! ホント、すみません!) 「それで、あの騒ぎはどうされましたの?」 (それはですね……) (ヒトが演技に戻ったのに声を潜めてるんじゃない!) (すみません!) ウォーレスの説明によると、ミサの一般参列者で浄財の徴収を拒否しているオヤジがいるらしい。 「そんな払えないほど高額でしたっけ?」 ココははっきり金額をおぼえていなかったけど、すごく高いと言うほどでもなかったような……。 それに帰りがけに喜捨を求められることを、大聖堂のミサに来るほどの信徒が知らないはずがないのに。 「前半分の椅子席にいたそうですから、相場はだいたい半銀貨一枚ほどでしょうか」 ココにとっては給料三日分だけど、祭壇の列席者がよく見えるところに座るような 富裕層 ( リッチマン )にはポケットの小銭に過ぎない額だ。 ソイツはなぜ支払いで揉めているんだろう? ココにもナタリアにも判らない。 「ぴったりのコインを持っていなかったとか」 「それぐらいはこちらも、さすがに融通を利かせますよ。 最前列の 後援者 ( タニマチ )席に座るような貴族や富豪なら金貨ぐらい奢っても……となるし、庶民なら後ろの立見席で銅貨を二、三枚投入すればいい。 ミサに出たいなら、自分の 懐具合 ( 身分 )に見合った席に入ればいいのはココでも判る。 身分には、高さに応じて負わなければならない責任がある。 偉い人や金持ちがポンと高額を入れるのを虚栄心だと言う人がいるけど、成功者の自分はそれだけの責任を担っていると他人に見せつける為でもある。 高貴なる者の義務 ( ノブレス・オブ・リージュ )というヤツだ。 ウォーレスが肩を竦めた。 「その辺りは基本的に、知識人や独立商人などの社会的身分がある人が座ります。 顔が知られている人ばかりですから、普通はこんな場でケチるなんてありえないんですけど」 今日はその有名税を堂々払わない人間がいたわけだ。 「そんな席に座っておきながら、銅貨数枚しか入れない人がいたと……それは確かに恥ずかしい」 払える者がケチるのは立場に相応しい義務を果たしていない=上に立つ資格が無いと見られるし、払えない者が前に出るのは身分をわきまえないも甚だしい。 これは社会に生きる人間として最低限のルールだ。 ココが呆れかえっていると、ウォーレスが首を横に振った。 「いえ、違うんですよ聖女様」 「はい?」 事態が飲み込めないココに、ウォーレスが噛んで含めるようにゆっくりと説明した。 「あちらの方は、全く……つまり、銅貨一枚も入れないと仰っているんですと」 「……はい?」 今聞いたばかりの言葉が信じられなくて……ココは 営業スマイル ( つくりえがお )のまま、思わずウォーレスに訊き返してしまった。

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元ホテルマンですが妖精メイドに転生してメイド長に一目置かれてます

あら くれ お嬢様

net 腹黒「数学の宿題はきちんとやってきたかしら。 ……貴方のことだから、今から始めるのかしら?」 腹黒「……へぇ、珍しいこともあるものね。 あの貴方が家できちんと宿題をやってくるなんて…。 」 腹黒「…………面白くない…。 」 腹黒「…………………フフ……。 よければ私が、宿題の正誤を見てあげましょうか。 あまりに酷い出来では、先生にも咎められてしまってよ?フフフ。 」 腹黒「ええ、貸してごらんなさい。 ……ふぅん、思っていたよりも正答率が高いわね。 ……ますます生意気…。 」 腹黒「……ええ、よろしいわ。 返してあげる。 せっかく一生懸命やってきたのに。 これじゃあ先生に提出なんて出来ないわね。 319 ID:c7iRcqQma. net 腹黒「……フフッ…そんなに怒ることないじゃないの。 先生もきっと貴方をきつく叱りつけることでしょうねぇ。 今から一からやり直すとなると、それなりに時間がかかるのではなくて?」 腹黒「もともと地頭の悪い貴方のことですもの。 きっと10分やそこらでは終わらなくってよ?アハハッ…!」 腹黒「へぇ?随分やる気なのねぇ。 ……ふぅん、まあ好きにしたら?私には関係……なくもない、か。 フフフッ。 」 腹黒「いいえ、やらせていただきます。 これでも責任は感じているのよ?私のせいで台無しになったのだもの。 473 ID:c7iRcqQma. 132 ID:2sMg2pNP0. 718 ID:c7iRcqQma. net 腹黒「……あら。 分かってはいたけれど、ついからかってみたくなっただけ。 ……知らないとでも思った?」 腹黒「ええ、知っていますとも。 だって私……ずーっと貴方のことを見ているのだもの…。 」 腹黒「気づいてくれていなかったの?いつもあれだけ熱い視線を送っているのに…。 net 腹黒「……人気のないところで、ちょうどよかったわ。 ここでなら、なにをしたって誰かに気づかれる心配がないもの…。 」 腹黒「仮に……もし仮に、私のこの気持ちを受け止めてくれるというなら……そのまま、ゆっくり目を閉じて……。 」 腹黒「っ、ダメっ。 まだ目を開けないでっ。 ……こんな顔を見られるのは、恥ずかしいから…。 」 腹黒「そのまま……じっとしていて…。 」 腹黒「はい、これでも飲んでいい加減泣き止みなさいな。 コーヒーの苦味が気を紛らわしてくれるかもしれないわよ?」 腹黒「……それで、どうして泣いていたの?私が急にいなくなって、寂しくなってしまったの?」 腹黒「ごめんなさいね。 私の気持ちを伝えるには、言葉だけではなにか不躾だと思って。 」 腹黒「貴方のおかげで、はじめは下らないと思っていたこの学校生活も、少し楽しくなってきたわ。 」 腹黒「……というわけで、私の気持ちを言葉にしてみたわ。 きちんと伝わったかしら?」 腹黒「……フフフ、それならよかったわ。 ……これからも、たくさん私のことを楽しませてちょうだいね?期待しているわよ。 872 ID:iplZS9r1p. 063 ID:Es5r7sQVa. 160 ID:Es5r7sQVa. 614 ID:1QV98u19p. ありがたいでしょう?」 腹黒「それよりも、聞いたわよ。 なんでも風邪をひいたそうね。 日頃の不摂生が祟ったのではなくって?」 腹黒「まったく。 世間の学生たちが眠い目を擦りながらも登校しているなか、この程度の風邪で欠席なんていいご身分ね。 」 腹黒「おかげで、私もとんだ無駄足を踏まされたわ。 それで、体調のほどはどうなの?頭がいたいとか、咳がひどいとか。 」 腹黒「……ふぅん、そうなの。 まあ、わたしにとってはどうでもいいことだけれど。 ……でもね、これだけは覚えておきなさい?」 腹黒「貴方は学校において私を楽しませるという仕事があるの。 ちょっとやそっとで体調を崩されては困るわ。 」 腹黒「……はやく治して、はやく学校に来れるようになさい、話はそれだけよ。 それじゃあね。 」 腹黒「……最後に、おひとつよろしいでしょうか。 お母様。 」 腹黒「私どもの開発いたしました新しい風邪薬でして、他社の市販品よりかは効果が望めると思います。 ……ああ、成分表はこちらに。 それでは失礼いたします。 お大事になさってください。 net もしかして:ただのツンデレ コメント一覧 13• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 08:17• うーん これじゃあツンデレだ 最近アンチだらけでどうよも疲れたか?• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 09:29• ひとつだけ言っておくと おとボクはガチの名作だからな• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 10:12• こんなのよりは、創作物によく出てくる典型的なオーッホッホッホっていうちょっと頭のネジが外れた庶民に優しいお嬢様の方がいいな そういうヤツの髪型はよくネジネジクルクル(正式名称はわからん)してるよね• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 10:38• クロワッサンでしょ• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 11:01• > オーッホッホッホっていうちょっと頭のネジが外れた庶民に優しい 喪黒はお嬢様だった……? 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 11:11• 腹黒の意味分かってなさそうだな• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 11:30• ID:c7iRcqQmaにキレるのはしょうがないわ 俺もこんなアホの相手してたらキレると思うし• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 12:09• こう言うのはグーで鼻っ柱を叩き折って「付き纏うな」と突き放して反応を伺いたい• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月19日 18:39• 珍しくどうよヒロインがデレとる• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月20日 00:20• どうよさん大好きほんとあこがれてる• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月20日 00:32• 相変わらず日本語おかしいなぁ。 やらせていただきますって…まぁ好きだからみるけど…すんごい気になる。 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月20日 02:26• 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします• 2017年06月20日 22:29• 母親に対しては礼儀正しいんだな これは結婚狙ってますわ.

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第15話 聖女様は吝嗇家であらせられます

あら くれ お嬢様

この女性、言動からして初心者ですのに飲み込みが早いですわね。 あとおっぱいデカいですわ。 マダマダヒヨッコダァ! ですが、30戦ほどしたあたりで、気づけば予定していた帰りの時間になってしまいましたわね。 「あら、もう時間なのでラーメン食べて帰ることにしますわ。 あなたも一緒に来ますこと? ていうか行きましょう」 「行くわけないでしょ! 顔は覚えたからな! 今度会った時は10:0で負かしてやる! ほら退け凡人ども!」 「あ、そこにいるにこちんちんさんはわたくしの五倍は強いですわよ?」 「そんな名前しといて!?」 観衆の間をスルリと抜けて行きつけのラーメン屋に辿り着きましたわ。 いつも通りのメニューを注文して待っていると、先程の女性が隣のカウンター席に座りましたわね。 「あら、来ないのではなくって?」 「……うるさい」 「……まあ構いませんわ。 何食べます? とんこつ油マシムシニンニクマシマシバリカタとライスがおすすめでしてよ?」 「何もいらない」 「ここはラーメン屋ですわよ? 何も頼まずに席を一つ占領するのは失礼にあたりますわ。 勝者の言うことは聞くものでしてよ?」 「……じゃあ同じのを一つ」 「あいよ!」 コップを取って水を注いであげると、会釈もなしにいきなり飲み干しましたわ。 まあ水分補給もなしで連戦してたからそりゃ喉も乾くってもんですわね。 「私さぁ! 他のゲームもやってネットで対戦してるんだけど! お前みたいな煽りカスがいっぱいいるんだよ! 特に金ドリルってやつがウザくてウザくて……!」 「あら? 金ドリル? それはわたくしですわよ?」 「ハァッ!?」 「世間は狭いものですわねぇ……はい、きましたわよ」 これこれ! この体に悪そうな味がいいんですわ! やっぱりここのラーメンは最高ですわね! 毎日でも食べたいですわ! 流石に毎日食べたら早死にしそうだけど! 「美味しいでしょう?」 「まあ……そこは認める」 「ここで食べて帰るのがわたくしのいつものルーティンですの。 今度会った時も来ましょうね?」 そのあとは特に会話もなく食事が進んでいきましたわ。 やはりラーメンとは静かに食べるものですわねぇ。 「では、わたくしは時間もありますので先に行きますわね。 大将、お勘定を。 2人分でお願いしますわ」 「あいよ! 2200円ね!」 「ちょっと! お前みたいな小娘に払ってもらうほど余裕ない人間だと思うの!?」 「勝者の余裕でしてよ? 貸し借りなしにしたいなら、今度は勝ってあなたが払えばいいんですわ! それではまた!」 ラーメン屋を後にして学園への道を急ぎますわ。 遅れたら織斑先生に殺されそうですし。 と、その中で携帯が震えたので見てみると、ゲームのアカウントへのメッセージが。 『次は倒す』 簡潔ですわねぇ……『楽しみにしていますわ』と返信して、携帯を閉じますわ。 いいゲーム仲間ができましたわね。 さて、来る臨海学校の日。 バスに乗って出発したわたくし達は、やいのやいのとお菓子だのをつまみながら目的地を目指していましたわ。 「ご主人様! ご主人様! 海が見えたぞ!」 「あら、綺麗ですわね」 「是非あそこに沈めてくれ!」 「クッソ汚ねえやつが隣にいなければもっと綺麗でしたのに……」 乗り込んだその瞬間からベタベタくっついてくるロリを引き剥がしながら風景を眺めますわ。 ここはIS学園が所有しているビーチであり、当然IS学園お抱えの旅館もありますの。 やっぱりこの世は金ですわね。 ビバ資本。 予定の場所でバスを降り、部屋割りの通知を受けてまずは荷物を運び込みに行くことになりましたわ。 なんなんですのこの地獄……SMしないと出られない部屋か何かですの? 流石にわたくしも泣きますわよ? アンチピックと同室に突っ込まれるのは無理ですわ! 「くそう! やっぱり抗議にいきますわ! 退けいロリっ子!」 「ご主人様ッ! 振り払う時はもっと強く……」 「だまらっしゃい!」 ラウラさんを引き剥がして走り出すと……あら? 一夏さんと箒さんがいらっしゃいますわね。 視線の先には……地面から生えるメカニックウサ耳……? その少し後ろには『ひっぱってください』の看板が…… 「あらお二人とも、それはなんなんですの?」 「知らん」 「いや……あれはまさか……」 「知らん」 「おい! ほっといていいのかよ!?」 あら、どうやら何かご存知のようですわね。 箒さんは先に行ってしまいましたが……なんなんでしょうか? 「ひっぱってみますか?」 「……ああ。 放置した方が面倒なことになりそうだしな……」 弱ったような声を出す一夏さん。 一夏さんがうさ耳を力一杯引っこ抜くと……あら、何もなかったようですわね? 勢い余った一夏さんは尻餅をついてしまいましたわ。 軽いものを思いっきり持ち上げようとするとぎっくり腰になると言いますし、腰が心配ですわね腰が。 「一体なんだったんだ……?」 言い切るが早いか、空から何かが降ってきましたわ。 申し込まれた勝負は受けるのがお嬢様というもの。 ここは一つIS開発者を揉んで差し上げましょう。 いや、揉むのは胸の当たり判定ではなくってですね? 「オラァ! 帝王に逃走はないんだよぉ!」 「この速い突きがかわせるかぁ!?」 気づけばわたくし達は夕食の時間も無視してゲームに興じてましたわ。 IS開発者とわたくしの戦いを見届けにきた生徒達が周りを取り囲んでいましたわ。 今の戦績は75:69でわたくしのリード。 しかしいつめくられてもおかしくない状況ですわね…… 「ショットガンで撃たれれば人は死ぬ!」 渾身のショットガンカウンターが決まり、76:69。 束さんは悔しそうにしてらっしゃいますわ。 やっ、やべえですわこれは。 「オルコット、夕食の時間にどこにもいないと思ったらこんなところでゲームか? 束も、勝手に現れて何をやっているんだ?」 「ち、違うんですわ織斑先生!」 「ち、違うんだよちーちゃん!」 「ほーう、何が違うのか部屋でじっくり聞かせてもらおうじゃないか?」 あっこれ詰みですわ。 もうどうにもならないですわ。 「お、お待ちください! わたくし達が今やっている100先は神聖な儀式で……途中で中断するのは……!」 「あ?」 「なんでもないです申し訳ございません」 視線だけで人を殺せる目してますわよあの人。 怯えていると、わたくしの頭を掴んで自らも頭を下げる束さん。 (ばっ! ばっかお前今はとりあえず平謝りしとくんだよ! あとで再開すればいいから! 今はとりあえず謝っとこう!?) (そっ! それが良さそうですわね! 流石に殺されかねませんわ! あの青い海に流されかねませんわ!) 「さて、覚悟はいいか?」 ヒェッ……背筋が凍りつくっていうのはこういうことを言いますのね……? どうか……命に関わらない罰則でお願いしますわ…… 「この旅館を隅から隅まで掃除しろ。 チリの一つでも残ってたら最初からやり直し。

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