ポスト マン 背景 推理。 ポストマン

2020

ポスト マン 背景 推理

概要 [ ] 「推理小説」という名称は、がにてを含む広義の叢書を監修した際、やに提案されて命名したものと伝えられる。 このほか 探偵小説(たんていしょうせつ)、 ミステリー小説(ミステリーしょうせつ)、 サスペンス小説(サスペンスしょうせつ)という呼び名もあるが、前者の名称は「偵」の字が制限を受けたために用いられなくなった。 と重なる部分もあるが、完全に同義という訳ではない。 誕生と発展 [ ] 推理小説誕生の前提となる社会状況 [ ] 世界初の推理小説は、一般的にはの短編小説「」(1841年 )であるといわれる。 しかし、もポーに先立ち、同年1月から連載を開始した半推理・半犯罪小説の『バーナビー・ラッジ』(1841年)を書いているほか、100年ほど前に書かれたの『ザディグ』(1747年)の一編『王妃の犬と国王の馬』も推理に重きが置かれている。 さらには『』、『』、『』の『ベルと竜』などにも推理小説のような話が収録されており、どこに端を発するかという議論は尽きない。 ただ、確実に言えるのは、のに制度が整い、犯罪に対する新しい感覚が生まれたということである。 この頃一世を風靡したは、の発行した犯罪の記録を元に書かれた犯罪小説であり、後の近代推理小説が生まれる基盤を作ったと言える。 との体系が整い、制度やがある程度確立した社会であることも、推理小説に欠かせない要素であろう。 推理小説というジャンルにとって警察組織の存在は大きい。 法を手にを捕らえる新しい形のヒーローが誕生したからである。 その裏側には、急速にが進むイギリスで、一般市民が都市の暗黒部に対し抱く不安が高まっていた、という歴史的事実がある。 そして都市化に伴うストレスのはけ口として、「」という素材の非日常性が必要とされていたという見方もある。 発展とメディアの越境 [ ] 推理小説が誕生した後、様々なアイデアが生み出されてきた。 そして下記に挙げられるようなにおける「基礎・応用などの土台」が作られたのである。 また、科学・医学が進歩するにつれて、それらの知識を用いたトリックなどが次々と考え出された。 また、ミステリの手法はにとどまらず、映画・ドラマ・舞台・漫画・ゲームなど多様なメディアに波及してきた。 歴史 [ ] ポー以前 [ ] モルグ街の殺人以前にも推理要素を含む文学は存在していた。 旧約・新約聖書 [ ] 『上』第3章にはが裁判で名判決を下す話があり、『』にも『スザナの物語』『ベルと竜』のようなミステリ仕立ての説話が含まれている。 古典文学 [ ] の『』には、の英雄ソクラテスが、盗賊カークスに盗まれた牛を、偽の手がかりを回避しながら見事に探し出す挿話がある。 また、『』、『』、の『』などにも推理小説のような話がある。 アラビアン・ナイト [ ] 最古の例の探偵小説:『』の「」 The Three Apples である。 ポー以前の西洋文学 [ ] の『ザディグ』(1747年)の一編『王妃の犬と国王の馬』も推理に重きが置かれている。 『』(1775年)には、謎解き推理小説の要素が含まれる。 の『回想録』(1823年)はポーのデュパン探偵ものに影響を与えた。 『ポール船長』(1838年)は冒険ミステリの色彩が強く、のちのの一連の海洋奇談ものにも通じる。 この節のが望まれています。 欧米 [ ] 推理小説の誕生 [ ] 1841年、アメリカのが発表した短編「モルグ街の殺人」が推理小説の始まりだとされる。 の『バーナビー・ラッジ』も純粋な推理小説ではないが、作中にミステリー要素がある。 未完に終わったディケンズ晩年の『エドウィン・ドルードの謎』は、のちに多くの作家が「解決編」の作成を試みている。 1866年、は仏訳されたポーの作品群に影響を受け、世界最初の長編推理小説「」を発表。 イギリスではが、1860年にスリラーの大長編『』、1862年には謎をテーマにし、ミステリに近い長編『無名(ノーネイム)』を出版した。 そして1868年に、「英語で書かれた初の長編推理小説」といわれる『』 を発表している。 1878年、は、処女長編『リーヴェンワース事件』を出版、世界で初めて長編推理小説を書いた女性と言われている。 また、ヴァイオレット・ストレンジというフィクションにおける「世界初の女探偵」(世界初の女刑事は(オルツィ女男爵)が創造したレディ・モリー)が活躍する短編集でも知られる。 1882年、は、「」を発表し反響を呼ぶ。 物語中に謎が提示され、解決は読者に委ねるというの典型として有名である。 他の作品に「三日月刀の促進士」などがある。 の『』は、フランスの挿絵入り新聞『』で連載され、密室ものの古典とされる。 続編として『黒衣夫人の香り』が存在する。 名探偵登場 [ ] は処女長編『手がかり』を皮切りに、フレミング・ストーンという「シリーズものキャラクター探偵」が登場する長編ミステリを70作も出版し、「同一作家による長編への最多登場の探偵」となった。 (法廷ものではのペリー・メイスン弁護士が82長編で最多。 ノンシリーズも含めるとが140長編を越す。 14のシリーズ探偵を持つ(別名 J・J・マリック )は、「トフ氏」シリーズ58長編、「ギデオン警視」シリーズ21長編をはじめ総計562長編 ) また、ジョン・ラッセル・コリエルは、名義で1886年に「探偵」が登場する作品を、ニューヨーク・ウィークリー誌で発表。 その後、多くの作家がニコラス・カーターのハウスネームでシリーズを書き続けた。 100年以上続く探偵ニックものは、その大半が長編である。 同様に、英国でも1893年にハリー・ブリスが探偵「」の冒険を描く「失踪した百万長者」を発表。 ブレイクものは異なった作者により、複数の名義で70年以上書き続けられたが、こちらはニックものとは対照的に短編がほとんどである(アプルビー警部を創作したが書いた短編もある)。 ホームズとライヴァルたち [ ] 1879年、が、処女作の短編「ササッサ谷の怪」をチェンバーズ・ジャーナル誌10月号で発表。 これはホームズものではなかった。 1887年には「名探偵」の代表とも言えるの長編第1作『』を、ワードロック社のピートン誌クリスマス号にて発表。 ホームズものは、1927年の短編「ショスコム荘」まで書き続けられた。 ホームズもの作品は長編より短編が圧倒的に多く、同時代には、、、、、、などが独自のキャラクター探偵の活躍する短編を発表し、彼らの創造した探偵は「」とも呼ばれることがある。 怪盗もの、犯罪小説、倒叙など [ ] 一方、フランスのが1905年、短編「アルセーヌ・ルパンの逮捕」で探偵とは逆の立場に属する主人公である「怪盗もの」の執筆をはじめ、30年にわたって怪盗ルパンは長短編に登場することとなった。 そしては、名探偵ではなく「」をシリーズ・キャラクターに起用し、完全犯罪をたくらむ殺人犯リプリー青年が毎回主人公の「太陽がいっぱい」からはじまる長編5作を発表し、映画化もされている。 また、「」で知られるは、「」を筆頭に、探偵・刑事と殺人者・悪漢の両陣営で十指に余るシリーズ・キャラクターを創造した。 犯人の側から犯罪を描写する「倒叙」ものは、の短編集「」が有名だが、毎話ごとに当然ながら犯人が変わっており(探偵は毎回同じソーンダイク博士。 また殺人犯が逃亡したり、未遂に終わる、被害者側が許すなど、犯人が罰せられない作品もあるのが本作品集の特徴)、の短編集『』および『』やの「迷宮課」シリーズを経て、現代のレビンソンとリンク共作の『』に至るミステリの定番ジャンルのひとつになっている。 「」を主人公に起用したミステリとしては、の「アフリカの百万長者」が挙げられる。 変り種では、いくつもの筆名でシリアスとコミカルの作風を使い分けるが「殺人はお好き?」で、「」を主人公に、事件担当の刑事が抱える別の難事件を次々に解決していく趣向の連作集を発表している。 「(記述者)」が主人公になっている作品としては、(ダンセイニ卿)の短編集「スミザーズの話」 が挙げられる。 ウィルキー・コリンズの長編および中短編では、章や巻ごとに語り手が交代する作品が多い。 「」を主人公にする趣向は、が連作短編集「真っ白な嘘」で試みている。 「」を文体などから読者に当てさせる趣旨のは、エラリー・クイーン編「読者への挑戦」やアイザック・アシモフ編「新・読者への挑戦」がある。 本格長編の黄金時代 [ ] 短編中心だった推理小説の世界は、1913年にが、長編「トレント最後の事件」でミステリに恋愛要素を盛り込んだ趣向の作品を発表すると、多くの作家により長編推理小説の名作が次々と発表され、のちに「黄金時代」と呼ばれる長編全盛期を迎えた。 は1925年に長編「鍵のない家」を発表。 中国人探偵チャーリー・チャンは、の当たり役となった数十本の映画や、新聞の連続漫画にも登場する人気を獲得した。 「」で有名なは、保険会社の事件調査員という珍しい設定のマイルズ・ブリードンを探偵役に起用した。 の『』における旅客列車の車両内、『』の孤島、『 』の旅客機といった「(閉ざされた空間)もの」、の『』の「見立て殺人」、の『』から始まる「ダイイング・メッセージ(死に際の伝言)」、が得意とする『』に代表される「密室もの」および、『 』から書き始められた一連の、過去を舞台にした「歴史ミステリ」など様々なジャンルの長編推理小説が発表され、「本格」「フーダニット(犯人当て)」「パズラー」等と称される傑作群が続いた。 カーの『髑髏城』は、本格ものでは珍しくを舞台にした長編である。 ジョルジオ・シェルバネンコ の長編『傷ついた女神』はが舞台になっている。 ヤーン・エクストレムは「のカー」とも呼ばれ、『誕生パーティの17人』『うなぎの罠』ほか密室殺人を扱った作品が多い。 クロフツの「フローテ公園の殺人」は、での事件を扱っている。 クリスティには「うぐいす荘()」のようなスリラー作品もある。 彼女の「」の初期短編は、ものの古典ともいわれる。 はクリスティの隣家に住んでおり、種々の助言をしたという。 フィルポッツは58歳で推理小説を書き始め 、98歳の「老将の回想」( There Was an Old Man )まで推理長編 を執筆し続けた。 にも「疑惑」というホラー短編がある。 フィルポッツとは対照的なのが( )で、弱冠15歳の時に短編「不可能犯罪課」を発表し、3年後の「喜歌劇殺人事件」まで連作短編6作品を書いた。 長編は「メサグランテのママ」シリーズがある。 ティモシー・フラーも、在学中に21歳で「ハーバード大学殺人事件」で作家デビュー。 探偵役ジュピター・ジョーンズが、主に同大学やその同窓会で起きた事件を解決するシリーズになっている。 女性二人の合同ペンネームであるはミステリ作家としての活動期間が短く寡作ながら、江戸川乱歩が高く評価し「エンジェル家の殺人」を翻案している。 ( )は「おしゃべりな警官」から始まるビール主任警部もの8長編に、クイーンを思わせるような「読者への挑戦状」を挿入した。 ポスト黄金時代と新本格派 [ ] 黄金時代からその少し後に登場したトリッキーな作家群を、江戸川乱歩は「新本格派」と命名している。 の、アイルランドの、英国の、、、 ()、( )らが、独自の作風で創意工夫に満ちた異色作を発表した。 変格もの、スパイ小説とサスペンス [ ] 「本格」に対して、「変格」といわれる作品の一つが、の「」「探偵を捜せ!」等の、犯人はわかっていて被害者・探偵・目撃者などを推理させるといった、推理小説の枠にとどまらないユニークな形式(変格推理)の長編作品である。 マガーは女を主人公にした「セレナ・ミード」ものも著名で映画にもなっている。 スパイものでは「」シリーズのが有名だが、他にの「ディミトリオスの棺」やによる「ジャッカルの日」、「ハバナの男」、ほか多数の日本語訳がある。 さらに、トリックや謎解きよりも主人公や登場人物の心理描写に重点を置く「サスペンス」の作品をが多数発表。 代表作が名義の長編「」で、冒頭の書き出しも有名である。 短編「」は映画の原作に採用された。 のウェッブ主導の初期作品は本格色が強かったが、コンビのうちホイーラー中心の後期はサスペンス色が濃くなった。 も「ウェクスフォード警部」シリーズの本格推理と、バーバラ・ヴァイン名義でのサスペンスの両系統で傑作群 を発表した。 フランスではや、などが「サスペンス」ものを多く発表している。 は女性の心理描写に長けた作家だが、「時の娘」において舞台は現代ながら探偵役が病院のベッドの上で、文献のみから歴史上の事件を解決する手法を採っている。 彼女と混同されがちな「病院殺人事件」など、医療ミステリのジョセフィン・ベル( )は、イギリス推理作家協会(CCA)の創立当初からのメンバーであり、会長職も務めた。 ( )は謎解き・冒険・警察ものと多彩な作風を使い分けるが、「ヒルダよ眠れ」からはサスペンス基調の作品が多くなった。 他ジャンルの作家によるミステリ [ ] のちに児童文学の大家となるは「くまのプーさん」の前に、「赤い館の秘密」ほか数点のミステリを発表している。 も「チップス先生、さようなら」の前に「学校の殺人」を書いている。 SFの巨匠には「黒後家蜘蛛の会」シリーズがある。 ヴォードヴィル劇作家のは、「検屍裁判」をはじめとするリーガル推理長編や、トランプいかさま師パームリーが主人公のカードミステリ「悪党どものお楽しみ」などでも知られる。 チェコ語の翻訳者であるは、イーディス・パージターの本名で歴史小説を書く一方、「シリーズ」などの歴史ミステリも執筆した。 フランス社会小説の大家にも、「U路線の定期乗客」ほか数点のミステリ長編がある。 ハードボイルドの出現 [ ] 1928年、が名無しの探偵コンティネンタル・オプの最初の長編「デイン家の呪い」とそれに続き「 」を発表。 従来の推理小説とは一線を画す「酒、暴力、アクション、恋愛」といった要素の多い「ハードボイルド」と呼ばれる、主としてアメリカの大都会を舞台にした私立探偵ものの嚆矢とされる。 ハメットは1930年、もう一人「」で初登場するサム・スペードも創造した。 オプとスペードに続く第3のキャラクター、おしどり探偵ニックとノラの活躍を描く「」も好評で、映画でシリーズ化された。 の長編は、『濃紺のさよなら』から題名に色の名前がつけられ、シリーズ・キャラクターのトラヴィス・マッギーは、さまざまな作家に影響を与えた。 ノンシリーズ作品『』はグレゴリー・ペックとロバート・ミッチャム、マーティン・バルサムの共演で映画化された。 ハードボイルドものの都会的なセンスおよびスリリングな展開と、本格ものの論理的な謎解きを併せ持つ「屠所の羊」のや「ネロ・ウルフ対FBI」の、「処刑6日前」の、「シカゴ・ブルース」のフレドリック・ブラウンらの作品群を「ソフトボイルド」と呼ぶ場合もある。 「大いなる眠り」や「長いお別れ」の は、「主流文学(純文学)の中にミステリーを取り入れた」と評され 、は、「動く標的」などに見られる複雑なプロットと、登場人物に関する心理学的な洞察が特徴で、「ハードボイルドと本格の融合」と称される場合がある。 マクドナルド(本名:ケネス・ミラー)の妻であるは、プライ博士とサンズ警部もの長編「見えない虫」「鉄の門」ほかで夫より先に作家として成功を収めており、「これよりさき怪物領域」など心理スリラーの第一人者として活躍。 晩年のアラゴン弁護士ものでは、ハードボイルドやサスペンスにユーモアの要素を加えて以前よりマイルドな作風に転じた。 警察小説と業界ミステリ [ ] は、架空の街アイソラを舞台にの警官たちの活躍を描いた「87分署シリーズ」で、警察小説と呼ばれる新たなジャンルを確立した。 かたや「ホープ弁護士シリーズ」は題名が「白雪と赤バラ」「」など童話に因む作品になっている。 警察小説では、、、などの作品が名高い。 また、は障害騎手として活躍した経験を生かし、処女長編「本命」をはじめ、競馬界をめぐる事件を発表し続けた。 そして法曹界出身の( )は、「法律ミステリ」「リーガル本格」とも呼ばれる『法の悲劇』などが知られる。 他に経済・化学・会計などのテーマに特化したミステリを書く作家も現われた。 パロディ・パスティーシュとユーモアミステリ [ ] は、ヴァン・ダインの文体を真似た「サークル殺人事件」、ディクスン・カーが書きそうな不可能犯罪「甲高い囁きの館」など、多くの推理作家の巨匠パロディ・パスティーシュを発表した。 とは、ホームズの宿敵モリアーティー教授の後日談、及びフレミング財団公認のシリーズをそれぞれ独自の内容で発表している。 は「シュロック・ホームズの冒険」などのホームズ・パロディの短編集を書く一方、「亡命者」のようなシリアスなサスペンス長編もある。 短編の名手には「第二のまだらの紐」など12短編のホームズ・パスティーシュがあるほか、怪盗ニックやホーソーン医師ら自身のキャラクターとホームズを共演させた。 女流作家の は、ドーヴァー警部とホンコンおばさんの三枚目キャラクターが、作中でドタバタを繰り広げる推理作品で人気を博した。 同じく女流のも、自身とその家族をモデルにしたと言われる「スイート・ホーム殺人事件」(1944)や「 時計は三時に止まる」(1939)にはじまるマローン弁護士ものといったユーモア長編を多く発表した。 女性と黒人の探偵たち [ ] は高学歴で元弁護士の女性探偵V(ヴィクトリア)・I・ウォーショースキーが活躍する『サマータイム・ブルース』でデビュー。 キャスリーン・ターナー主演で映画化(邦題「私がウォシャウスキー」)。 は才女ウォーショースキーとは対照的な、「平凡で普通の女性」を探偵役に起用した。 「アリバイのA」の主人公キンジー・ミルホーンのシリーズは「作者・探偵・読者」すべて女性である(男性読者もいるが、作風が女性読者向けという事で)「3Fミステリー」 との新語も生んだ。 「」のは、のキャラクターを作品に多く登場させている。 ( )のシリーズ探偵は男性のヘンリー・ティベット警部だが、明るく聡明な妻のエミーも捜査に協力して、で事件を解決していく作品が多い。 2000年代以降にはタフな女性の私立探偵や犯罪者を描く作品に対してというジャンル名が提唱されている。 は黒人エリート警官ヴァージル・ティッブスを主人公とする長編「夜の熱気の中で」を発表し、人種の壁を乗り越えて相手 に尊敬される主人公が人気となった。 の書いた「墓掘りジョーンズと棺桶エド」の黒人コンビが登場する「イマベルへの愛」はフランスで話題になったが、生国のアメリカでは不評だったという。 様々な名探偵 [ ] その後、女性や黒人の探偵も続いて登場し、珍しくなくなったミステリの世界で、作者たちは、猫(の「シャム猫ココ」)やねずみ、未来人(ロバート・アーサーの「時間旅行者」)、歴史上の偉人(の「名探偵群像」)、魚やイルカ、機械やロボット、この世の人間ではない人(氏)など、様々な探偵を創造し続けた。 イーヴ・タイタスのねずみの国の「探偵ベイジル」もの、ウィリアム・C・アンダースン( ) の人語を話すイルカ「ペネロッピー」シリーズ、の「クリク・ロボット」、魔法使いが主役のの「魔術師を探せ」などは、我が国でも紹介された。 のツイスト博士は、百年経過しても年をとらない 不思議な名探偵である。 様々な趣向 [ ] ジャン・マイケルズ『死のリフレイン』、ジョゼフィン・ケインズ『ステージの悪魔』やビル・S・バリンジャー 『歯と爪』は解決編をにして販売。 トマス・チャステイン、ビル・アドラー『誰がロビンズ一家を殺したか?』と続編『ロビンズ一家の復讐』は、懸賞を付けて読者から犯人の回答を募集した。 は長編『鏡よ、鏡』を返金保証つきで出版した。 また、デニス・ホイートリー は『マイアミ沖殺人事件』、『誰がロバート・プレンティスを殺したか』、『マリンゼー島連続殺人事件』で、マッチや新聞記事の切れ端など、証拠品の複製を単行本 に添付して発行した。 は『アクロイドを殺したのはだれか』、『シャーロック・ホームズの誤謬』などで、クリスティの初期作品やドイルの長編で「探偵が作中で指摘した犯人は無罪。 真犯人は別にいた。 」という内容の評論・改作を続けて発表している。 二世代・三世代の作家と探偵 [ ] エイドリアン・コナン・ドイルはディクスン・カーと共作で、ホームズの語られざる作品集 『シャーロック・ホームズの功績』を出版。 また、21世紀に入り、カーの孫娘シェリー・ディクスン・カーが『ザ・リッパー 切り裂きジャックの秘密』を発表しミステリ界にデビューしている。 マクドネル・ボドキン( )は、私立探偵ポール・ベック、 女探偵ドラ・マールの二大シリーズを持っていたが、彼らを結婚させ二人の息子であるベック2世の作品も創造し、二世代の共演も実現させた。 また、ジョン・ピールは1992年からジョン・ヴィンセント( John Vincent )名義で「踊るのは我らだ」( Live And Let's Dance ) などジェームズ・ボンド・ジュニアのシリーズを書き続けている。 ロシア及び東欧・イスラエル [ ] ではが、1884年に長編推理小説『』を発表。 父親がロシア系ユダヤ人の英国作家は、1892年の『』連載中に、読者から解決(真相)の予想を募集した。 ロシア国内では未発表のジャンルとされている。 のアラド(現在はルーマニアのArad郡都)生まれのバルドゥイン・グロラー は、ハプスブルグ朝末期を舞台に「探偵ダゴベルト」もの短編を発表している。 『ザ・ドア 交差する世界』は映画化もされた。 中南米・オセアニア [ ] では戦前から、探偵小説がかなり書かれており、1940年代には、アメリカのミステリ雑誌『Ellery Queen's Mystery Magazine』に投稿がみられる。 第3回短編ミステリ・コンテストには ( Jorge Luis Borges、1899-1986)の「迷路の花園」が入選した。 ボルヘスの推理小説およびミステリ風小説は、「死とコンパス」(1942)、「裏切り者と英雄のテーマ」(1944) 、 「エンマ・ツンツ」(1949) などがある。 1942年、服役中のドン・イシドロ・パロディという究極のもの連作『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件 』(Seis problemas para don Isidro Parodi )が 刊行され、オノリオ・ブストス・ドメックと名乗る作者は謎だったが、ボルヘスと( Adolfo Bioy Casares )の合作だと後に判明した。 ではチャンドラー作品の続編を書いたイベア・コンテリース( )の『マーロウ もう一つの事件』、の ホルヘ・フランコ ( )の『ロサリオの鋏』など が、本国のほか英訳されて刊行されている。 のJ・ソアレス( )には、『シャーロック・ホームズ リオ連続殺人事件』( )というホームズものパロディがある。 の( )は、『バラキー牧場の謎』(1929)そして『ボニーと砂に消えた男』(1931)にはじまる、先住民アボリジニとの混血であるボナパルト警部が、豪州の大自然を舞台に活躍する作品群を量産した。 また、S・H・コーティア( )は、『謀殺の火』(1967)など、アボリジニの神話や風俗を主題にした作品を発表している。 北・東アジア [ ] 中国 [ ] 中国では、事件の調書や裁判記録など、公的機関が発行した文書のことをと呼んでいたが、代から代にかけて、公案を題材にした話芸や戯曲が人気を呼び、代にはこれをもとにしたというジャンルが流行している。 特に、宋代に実在した政治家のが、様々な講談、戯曲、公案小説において裁判や捜査で事件の真相を明らかにする主人公として登場しており、今日でもテレビドラマなどに翻案されている。 中国では、1885年に発表された知非子(ちひし)『冤獄縁』(えんごくえん)が初の創作探偵小説だとされている。 長編では1890年に、作者不明の『狄公案』(てきこうあん) が刊行されている 近代中国で推理小説の嚆矢となった作家は、 が挙げられる。 1914年、上海の新聞で短編『灯光人影(とうこうじんえい)』を発表。 探偵役の霍桑 (かくそう/フオサン)はホームズ型の天才探偵で、ワトスン役は包朗(ほうろう/バオラン)。 霍桑の探偵談はシリーズ化され30年以上続いた。 朝鮮・韓国 [ ] 朝鮮では、李海朝(イ・ヘジョ 、1869-1927)が1908年に発表した『双玉笛』(そう ぎょくてき)が初の創作探偵小説とされている。 末期の1909年旧暦5月29日、近郊ので生まれた は、早稲田大学在学中のにの専門誌『』でデビューし、のちに朝鮮半島で探偵作家として活躍した。 韓国推理小説の創始者とされる。 1939年に発表した「魔人」は和訳が出版されている。 台湾(中華民国) [ ] は、台湾月刊誌「」に作品を発表。 林仏児推理小説賞の中編「生死線上」が和訳されている。 日本 [ ] 捕物帳と探偵小説の黎明期 [ ] 日本では明治以前からをテーマとしたやの演目が存在していた。 例えばなどの政談ものは発生した事件を正しく裁く筋立てが法廷推理小説に等しく、やを題材とした作品群は犯罪心理小説に通じるものがある。 しかし、これらは奉行や犯罪者の物語であり、民間人が犯罪を解決する役回りにはならない(もし民間人が犯罪を解決しようとすると仇討ちや義賊という形になり、民間人ではなく情に厚い犯罪者になってしまう)。 日本における探偵小説は、文明開化以降、探偵という概念が西洋から輸入されることで生まれた。 が22年()に発表した「」(別題「三筋の髪、探偵小説」)が、日本人初の創作 推理小説と言われる。 涙香は1896年にも「六人の死骸」と題する作品を執筆している。 1917年、は、アーサー・コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」に影響を受け、「三河町の半七」を主人公にして「」のシリーズを開始。 探偵小説の要素を盛り込んだ時代劇である「捕物帳もの」のさきがけとなる。 ほかに、の1931年からはじまる「」シリーズは、後年、たびたび映画やテレビドラマ化されている。 「旗本退屈男」のには「むっつり右門」、にも「」の捕物帳がある。 変わったところでは、がセクシー路線の『彦六捕物帖』『柳屋お藤捕物帳』などを書いている。 「捕物帳もの」と並ぶ日本ミステリのジャンルに「奉行もの(もの)」がある。 実在の遠山景元が登場の「」が一例。 「」 のや『桃太郎侍』で知られるなど複数の作家が、「遠山の金さん」ものを執筆している。 他には、時代小説のイメージが強いだが、『』という連作の探偵小説がある。 「」のも多くの捕物帳以外に、現代を舞台にしたミステリを発表した。 江戸川乱歩の功績 [ ] 日本において探偵という職業を大衆に認知させ、探偵小説・推理小説の知名度を上げたうちの一人に、がいる。 江戸川乱歩は大正・昭和期、推理小説の黎明期においてやが活躍する一連のシリーズで名を挙げ、現在もにその名を残している。 、江戸川乱歩が探偵作家クラブを設立した(このクラブは現在という形で残っている)。 は、の乱歩作品の少年少女向けリライトや、涙香や海外作品など乱歩名義の翻案を手がけた。 三大奇書と周辺 [ ] 1935年、日本の探偵小説におけると呼ばれるうちの二作(の「」、の「」)が出版された。 には、三大奇書の最後の一作・の「」が出版された。 時代や作風などに差があるものの、の「」やの「」も三大奇書と絡めて語られる事がある。 戦前の作家たち [ ] 「支倉事件」の、「わが女学生時代の罪」の 、「振動魔」のなどの諸作品は今日でも再刷が続いている。 のような文豪も推理作品を発表した。 本格派の活躍 [ ] 第二次世界大戦中は探偵小説が禁圧され出版できなかった。 戦後はの検閲により、復讐などの要素を含む時代劇が禁止された。 は当時、捕物帳を始めとした時代小説を書いていたが、GHQの規制を受けてを執筆し、これが本格推理長編小説の再興に繋がったと言われる。 また、伝奇小説で知られたは、長編「」で本格推理のジャンルに参入、伝奇ロマンとの二枚看板で人気を得た。 クロフツに影響を受けたはアリバイくずしを得意とし、「ペトロフ事件」「黒いトランク」など鬼貫警部を探偵役とする本格推理小説を発表。 またアンソロジーの編纂にも力を尽くした。 は神津恭介を探偵役とする「刺青殺人事件」他の本格ものを中心に「連合艦隊ついに勝つ」「邪馬台国の秘密」など歴史・SFとも融合したミステリ、「検事 霧島三郎」の法廷もの、「黄金の鍵」から始まる安楽椅子探偵ものと多岐にわたる作品群を発表した。 は、長短編はもとより掌編(ショートショート)でも多くの作品を発表、また英米ミステリの紹介者としても功績を残す。 女流作家の進出 [ ] には、が自身と同名ヒロインが登場する長編「猫は知っていた」でデビュー、「日本のクリスティー」と呼ばれた。 また、はクイーンの悲劇四部作のオマージュともいえる「Wの悲劇」が話題となり、薬師丸ひろ子主演で映画化もされた。 SFや伝奇小説の分野でも多作で知られるは、評論では「」名義を使い分け、クイーンとロスを思わせる中島梓と栗本薫の1人2役対談が、『平凡パンチ』誌上で企画された。 推理小説の分野では、作者と同名だが男性の栗本薫が主人公の「ぼくらの時代」はじめ、多くのシリーズとキャラクターを創造した。 トリッキーな連作「妻の女友達」「プワゾンの匂う女」や、倒錯ミステリの長編『ナルキッソスの鏡』が有名なは、の名手としても知られる。 多様化するミステリ [ ] 1960年代以降、推理小説はの『』などの作品群や、の「社会派」、の「トラベルミステリ」、の「ビジネス・企業もの」「歴史ミステリ」、の「美術ミステリ」、や、、らの「SFミステリ」、の「恋愛ミステリ」、 やの「官能ミステリ」、 の『スタンレー・ホークの事件簿』に代表される「耽美ミステリ」など、様々なサブジャンルに分かれていった。 初期には「古墳殺人事件」など、本格ものでペダンティックな作品を書いていたは、のちに「事件もの」といわれる記者が活躍する小説に転じた。 は「」が有名だが、青春探偵団が活躍する推理小説もあり漫画化された。 お色気に満ちた風俗小説とシリアスな経済小説で作風を使い分けるにも、『朝は死んでいた』、『知能犯』など推理作品がある。 時代もの・SFと多分野で活躍したも、『』をはじめ登場人物の心理描写に優れたミステリの傑作群がある。 誘拐事件を扱ったの『』は、映画になっている。 そのほか、ハードボイルド(や、、)、将棋や奇術、音楽、法律、山岳、競馬など他の趣味・本業を生かしたミステリ(、、、、)、実在する文学者・文学作品(「芥川龍之介の推理」や「川端康成の遺書」などの)、日常の謎(、)などをテーマや作風とする作家も現れた。 は「推理日記」のタイトルで、40年にわたりミステリ評論を書き続けた。 は、日本では珍しいコンビによる作家(現在は解消)でデビューした。 日本の新本格派 [ ] 80年代末から世紀末にかけ、1987年にデビューしたを嚆矢とした、・・・・・らの海外のクイーンやカーを再現したような「本格」というジャンルに特化した作家群が次々に出現。 彼らは「新本格派」または「日本の新本格派」 とも呼ばれることがある。 また、は、その独特の作風からミステリ界に論争を巻き起こした。 やといった作家たちが、清涼院のと同じ世界観を持つ作品を発表している。 ジュヴナイル・ライトノベルとメディアミックス [ ] はモーリス・ルブランの原作を、少年少女向けに改筆した「怪盗ルパン全集」全30巻 の訳者として知られる。 第13巻『』のように、一部にルブラン作品を取り入れてはいるが 、ほぼパスティーシュと認定されている作品もある。 70年代後半に各出版社がジュニア向け文庫を立ち上げると、の「殺人切符はハート色」などトランプ絡みの題名が続く「星子ひとり旅シリーズ」は、の看板シリーズとなった。 また、「仮題・中学殺人事件」にはじまるの、「読者」「作者」「編集者」など本来は犯人たりえない人物 を扱うシリーズをラインナップに揃えたなど、ジュヴナイルのミステリが多く刊行された。 学研や旺文社などの学年誌や受験誌に多く連載したは、ギリシャ哲学者を冠した「アルキメデスは手を汚さない」から始まる「青春ミステリー」で知られる。 ラジオの深夜放送や大学受験など、当時の10代から20歳前後の若者の生活や悩みを作中に織り込んだ作風が特徴。 最初期の短編集「」では本格要素がかなり強かっただが、角川映画との連携や「三毛猫ホームズ」シリーズのテレビドラマ化で人気が出たことから、若者向けのユーモア・ミステリ路線にシフトした。 『』 のは、古今東西のミステリをダイジェストにして、年少者やミステリ入門者向けに、クイズ形式とした『トリック・ゲーム』などを著した。 また、各種会場での小説教室の指導者として、多数の人材を輩出している。 には「」、には「」が好評を博し、が一つのジャンルとして定着した。 に「」でデビューしたは、文芸ものの新書「」から発行されているが、として分類され、また自身もそのようにとらえる場合もある。 「」や「」など多くの作品が漫画化・テレビドラマ化されている。 西尾維新に限らず青春ミステリにおいてはライトノベルとの境界が非常に曖昧で、「」でを受賞したは元々ライトノベル作家であった。 東京以外の舞台と探偵 [ ] 前項の桜庭一樹は、自身の故郷であるを舞台にミステリを書いているが、他にも東京や首都圏以外の推理小説を書く作家もいる。 の「京都殺人案内」(京都)、の「浪花少年探偵団」(大阪)がその一例である。 の「死者の木霊」からはじまる「信濃のコロンボ」シリーズは で起きた事件がメイン。 の「」は で探偵が活躍する。 のシリーズ探偵・牟田刑事官は福岡市などが主な舞台。 は「」シリーズで、現代と文政年間のを自在に行き来できる時空探偵を登場させた。 海外ではが発表した「伯林(ベルリン)一八八八年」が、19世紀の( Deutsches Reich)を、の「ゴメスの名はゴメス」は1960年代のベトナムを舞台にしている。 推理小説の分類 [ ] 下記の分類は、互いに相反するものとは限らず、一つの作品が複数の項目に当てはまることがある。 サブジャンル [ ] 本格ミステリ [ ] 詳細は「」を参照 推理小説のなかではもっとも一般的でかつ古典的なジャンルである。 事件の手がかりをすべてフェアな形で作品中で示し、それと同じ情報をもとに登場人物(広義の)が真相を導き出す形のもの。 第二次世界大戦前の日本では、「本格」以外のものは「変格」というジャンルに分類された。 なお、本格という呼び方は日本独自のもので、欧米では フーダニットや パズラーと称される(後述)。 を始めとした不可能犯罪を扱った作品の多くはこのジャンルに含まれる。 本格であるためには、解決の 論理性だけではなく 手がかりが全て示されること、 地の文に虚偽を書かないことが要求される(わざと決定的な事実を明示せず曖昧に表現したり、登場人物の視点から登場人物自身の誤解を記述するのは問題がない)。 たとえば、ある作品では列車に乗り合わせた子供の性別が問題になるが、題名にも地の文にも「男の子」「女の子」といった記述は一切なく、伏線として子供の振るまい(特定の玩具に興味を示す)が記述されている。 作家はそれが伏線であることを隠蔽する努力も怠っていない。 ただし、現代の視点では、ポーの『モルグ街の殺人』には若干アンフェアな記述がある他、の『』はフェアかアンフェアかについて、有識者の間で議論を醸した。 現代でも本格ミステリの愛好家にとってはフェアかアンフェアが関心事であり、本格の体裁から外れる作品について論争がある。 ハードボイルド [ ] 詳細は「」を参照 「ハードボイルド」と言う言葉そのものは、非常に多面的な意味合いを持つ言葉なのだが、「推理小説」の一ジャンルとして使われる場合には、登場人物(主人公も含めて)の内面描写をあまり行わず、簡潔で客観的な描写を主体とした作品を指す。 の作品を嚆矢とする。 特徴的なのは、それまでの「推理小説」の主人公は、自ら行動を起こすことはあまりなく、提供されるわずかな手がかりを元に、内面的な思索を深めて事件を解決する、まさに「推理」に重点を置く傾向が強かったのに対して、「ハードボイルド」の主人公は概ね行動的で、自ら率先して捜査を行い、その結果を積み上げて解決に至る傾向にある。 これは、ハメット自身が探偵の経験があり、それを作品に生かしたからだと言われている。 私立探偵や類似する職業が主人公に選ばれることが多いためPI(私立探偵)小説と呼ばれることもあるが、必ずしも同じものではない。 私立探偵のを主人公とするの作品が有名。 コージー・ミステリ [ ] 詳細は「」を参照 探偵が事件現場に赴くことなく、情報として与えられた手がかりのみで事件を解決する作品やその探偵は安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)と呼ばれる。 構造的に推理と関係の無い要素を描く必要がなく、論理的推理に特化することができるため推理小説の極北とも言われるが、依頼者や助手とのやり取りを描くこともあり、厳密にデータのみで勝負している作品は少ない。 の「」シリーズは参加者の議論を聞いていた給仕が謎を解くという形式である。 身体障害者や老人など証拠集めのため動き回れない者が探偵役、介助者が証拠集めを担うのがワトスン役と役をはっきりと分ける作品もある。 最初期の名探偵であるは訪ねてきた警視総監から聞いた話で事件を解決するため、安楽椅子探偵に含まれることもある。 小説ではの「」シリーズ、、の「」シリーズなど。 サブジャンルとしてがあり、こちらは怪我などで動けないため推理しか出来ないという設定である。 シリーズものでは探偵役が怪我で動けなくなるという作品もある。 犯罪者視点 [ ] 倒叙から派生した犯罪心理小説は犯罪者の内面に目を向け、殺人に至る過程を描く作品であり、サスペンスの要素も含まれる。 フランシス・アイルズ()『殺意』、『内なる殺人者』など。 窃盗、詐欺、誘拐などで一攫千金を狙う姿を犯罪者の視点で描く作品はと呼ばれ、警察や探偵を出し抜き大金を手にするという筋書きが多い。 謎解きそのものより警察の捜査活動の描写に重点が置かれる。 警察官でありながら組織に反発する者が主人公だったり警察組織内部の情勢や暗部を題材としたものもある。 必ずしも推理小説であるとは限らず、アクション、サスペンスの要素に重点を置くもの、警察組織への風刺をこめたもの、逮捕後に法廷ものへ移行するもの、勤務など地味な活動に焦点を当てたものなど様々な作品がある。 国際犯罪やを題材とした作品はスパイ小説に分類されることもある。 のなど。 を主題とした作品では官や者が科学・医学の知識を元に推理する作品もある。 シャーロック・ホームズシリーズでも医師であるワトスンが証拠調べとして補助することはあったが、探偵役となるのは同時期にライバル誌で連載していた法医学者のが活躍する作品が初期の例とされる。 ジャンルの初期からあるが科学の進歩により新しい捜査手法が登場しており、最新の知見を反映した作品が定期的に発表されている。 スパイ小説 [ ] 詳細は「」を参照 の活動を描くジャンル。 エスピオナージュ(espionnage)ともいう。 現実的な国際謀略を描いたものから、荒唐無稽なアクションまで多彩な作品が書かれており、前者の代表例はのスマイリー・シリーズ、のボーン三部作、の・シリーズ、のドキュメント・スリラー。 後者の代表例としてはの・シリーズが有名。 アクション要素が強い作品はの原作となることも多い。 推理要素は必須とされないが、要人をした犯人や護衛対象を狙う殺し屋を探すなどスパイ要素に絡めた作品もある。 ジャンルとしてはハードボイルドや警察小説と重複する。 スパイ・ミステリ・暗殺といった要素を内包するのジャンルはとも呼ばれる。 時代ミステリ [ ] 詳細は「」を参照 過去の時代を舞台としたもの。 探偵役やワトスン役、容疑者や犯人役が史実上の実在人物という設定もある。 日本では特にを舞台にした「名もの(お白州もの)」や「捕物帳」といったジャンルがある。 「名奉行もの」は一種の法廷ものである。 「捕物帳」はの『』を嚆矢とし、緊密な構成をもった本格物からの描写に力を入れたものまで幅広い。 歴史ミステリと特に区別なく使用されることがしばしばある。 のように長く人気を保ち、後代の作家によって続編が書かれつづけた結果、時代ものとしての一面も持つに至った作品もある。 歴史ミステリ [ ] 歴史上の謎に、現代の探偵役が資料などを元に取り組むもの。 史実における謎を真面目に取り扱った作品も存在するが、多くはフィクションとしての面白さを狙った奇抜な回答が用意されることになる。 純粋に歴史上の謎のみを解決することは少なく、ほとんどの作品では探偵役と同時代の犯罪事件の解決も付随している。 退職した刑事が迷宮入りした過去の事件を再検討する作品は警察ものに分類される。 の『』など。 SFミステリではの殺人を禁じたを逆手に取ったアイザック・アシモフの『』や、同じ一日を9回繰り返してしまうという特異体質の持ち主である少年が主人公の「七回死んだ男」や「」シリーズなどでの諸作がある。 ファンタジーミステリとしては、密室で魔法使いが殺されたという事件を扱ったの『魔術師が多すぎる』、マジックアイテムを用いた殺人事件を「嘘看破」の呪文を駆使して捜査するの「死者は弁明せず」などがある。 現実世界を舞台にやなど・的要素が絡む作品はに分類される。 パズル・ミステリ [ ] 事件そのものの推理よりもやなどの謎解きに重点が置かれる作品。 ストーリーは重視されず、トリックが解けると結末は数行で纏められたり、そのまま作品が終了しその後が描かれない作品もある。 舞台背景も重視されず、謎を成立させるために非現実的な設定(1人は必ず嘘をつき、もう1人は必ず真実を話す双子など)の作品もある。 分量が少ないため短編集や集が多い。 の『ユニオンクラブ奇談』シリーズはショートショート集である。 形式もあり、1936年年に発表されたの『捜査ファイル・ミステリー・シリーズ』は警察の捜査書類や証拠写真のページを読んで、袋とじになった解決編に書かれた犯人を当てるゲームができるようになっている。 ストーリー性が薄く、に簡単な設定を付けたものや、ほぼ論理クイズ()となっている作品もある。 これらはクイズ集やパズル集として出版されており、多くはクイズやパズルの作家が執筆している。 推理作家志望やファン向けに様々な作品のトリックをクイズ形式で纏めた書籍もある。 なお、英語圏での分類である「パズラー(Puzzler)」「パズル・ストーリー(Puzzle Story)」は、ここでいうパズル・ミステリではなく、日本語での分類に則せば本格ものに近い。 奇妙な味 [ ] 「」も参照 推理小説の形式自体を題材にした、あるいは利用した推理小説。 曖昧に使われているが、広くいえば言語の自己言及性そのものに謎を見出す作品。 小説中にAとBの2つの部分が交互に現れ、Aに現れる登場人物がBを、Bに現れる登場人物がAを執筆しているという合わせ鏡的プロットや、作中作を利用した再帰的構造の一番奥の部分が、全体の枠組みに言及する循環構造プロット、「探偵」「犯人」など推理小説の要素の定義を利用したトリック、「読者が犯人」「著者が犯人」「出版者が犯人」など商品としての書物自体を含んだプロットなどが挙げられる。 本格作品(前述)の〈手がかりをすべて作中に示す〉ことが作中でどのように保証されるかを問題にしたプロット(「本格」としての解決の後、それが実は作中作であって、後日談があって、新たな捜査の進展があって、意外な真相がさらに明らかにされる、など)も含まれ、この種の推理小説自体の枠組みに対し疑念を呈する作品を「」(反推理小説)と呼ぶことがある。 日常の謎 [ ] 詳細は「」を参照 主人公もしくはそれに近い人物に、思春期・青年期を迎えた人物を配したミステリ。 多くは小説の進行に伴って、主人公及びその周辺の人物の成長が描かれる。 学校を舞台とした学園ミステリの多くを包含する。 当初やのレーベルで発表された推理小説は多くがここに属す。 古典的な代表作にの『』、『アルキメデスは手を汚さない』、『ぼくらの時代』等があり、2000年代以降の書き手では、などが著名である。 米澤穂信の「」、「」のような『日常の謎』系の作品からの『』のように陰惨なテーマを扱ったもの、ごく普通の少女だった主人公が如何に推理力を育てたかを描くの『』シリーズまで、作風は幅広く存在している。 との境界が曖昧で、の「」やの「」は特に低年齢層に支持されている。 推理要素を持つ海外の作品にはの『』、の「」、1930年から著者を変えて続く「」などのがあるが、海外では児童文学やジュブナイル小説に分類される。 から始まるの「少女探偵フレーヴィアシリーズ」の邦訳はから推理小説として出版されている。 トラベル・ミステリ [ ] 広義には、有名な観光地を舞台にするなど、探偵役が何らかの形で観光に関わる作品を指す。 旅先の情景や風土といった的な要素も人気の一因で、テレビドラマや映画など、映像化に適したジャンルでもあり、その面での傑作も多い。 日本では特にの多作によって、人気ジャンルの一つになっている。 狭義には、鉄道や航空機などの交通手段を用い、その運行予定表の裏をかいた工作の登場する作品。 鉄道の場合を駆使したトリックが使われることが多く「時刻表もの」とも呼ばれるが、車両の構造を利用する例もある。 特に日本では鉄道の定時性が極めて高く、国民の間で広く利用されていることが、このジャンルの成立と人気を支えている。 は社会派とされるが、代表作のひとつ、「」は、時刻表ミステリの先駆的作品といえる。 海外では公共輸送機関の定時性が日本ほど厳密ではないため時刻表トリックは成立しにくいが、欧米では上流階級がやでヨーロッパを旅行するというシチュエーションは自然であるため、のような走行中の列車内で探偵が事件に遭遇する「動く密室」としての利用が多い。 このような作品は通常、本格ものに分類される。 バカミス [ ] 詳細は「」を参照 日本における分類の1つで、リアリズムを意図的に無視したトリックなど結末の「バカバカしさを重視するミステリー」と、結末を知って「そんなバカな!! と驚くようなミステリー」の二つを意味が混在している。 前者の意味での代表作はの『六枚のとんかつ』など。 イヤミス [ ] 読むと嫌な気分になるミステリー、後味の悪いミステリーのこと。 社会派、ホラー、青春小説などジャンルは様々である。 イヤミスという言葉を最初に使ったのは、霜月蒼とされ 、『』2007年1月号で「このイヤミスに震えろ!」というタイトルの連載がスタートしている。 代表的な作家に、、、、歌野晶午らがいる。 推理小説の用語 [ ] 探偵役 [ ] 犯人を捜したり推理する人物を指す用語。 推理小説では、のような私立探偵業を営む「」が登場して事件を解決するのが基本であるが、探偵業者が登場しない作品も多い。 このため事件記者、、、など犯罪に多く関わる職業も含め、推理小説における謎を解決する人物の総称として「 探偵役」と表記する場合もある。 特にその探偵役が主婦や学生など普段は犯罪と関わらない一般人の場合(いわゆる「」派の探偵をのぞき)、「 素人探偵」や「 アマチュア探偵」と呼ぶことがある。 なお「素人」や「アマチュア」とは「事件捜査の専門家ではない者」という意味で、自身の専門分野においては警察や探偵より上という人物もおり、素人探偵が専門分野の知識で事件を解決する作品も多数刊行されている。 警察から依頼や情報提供を受けるなど協力関係にある探偵も多く描かれており、名探偵はニューヨーク市警察の警視である父の協力を得て事件を解決する。 世界初の名探偵とされるは、知人の警視総監から依頼を受ける隠居者という設定であり、現代では素人探偵に分類される。 探偵役が単独とは限らず探偵がコンビを組んだり、各々が独自に推理した結果を終盤で一堂に会し披露し合う「 推理合戦」は競争要素がありミステリの読者に人気である が、間違った推理を披露する探偵が名探偵のとして描かれることも多いため不満を持つ者もいる。 アイザック・アシモフの「」シリーズは最初から複数人が集まって議論が行われ、最後にのが真相を明らかにして終わる。 「」のような推理合戦をパロディとした作品も刊行されている。 少年達が協力して謎に挑む「探偵団もの」はの人気ジャンルであり、のようにこのジャンルをメインに活動する作家も多い。 また、の『シリーズ』のように本格ミステリの作家による作品もある。 大人向けとしてはの『シリーズ』がある。 警察小説では性格の違う刑事がコンビを組んで事件を捜査する「 バディもの」が多く刊行されている。 映像作品では ()というジャンルを形成しており、『』『』『』『』などが人気シリーズとなっている。 終盤になって、物語の幕引きのためだけに登場する探偵役もおり、必ずしも作品の主人公とイコールではない。 『』では当初、終盤になってシャーロック・ホームズとが現れ、それまでスター俳優が演じる探偵たちの推理を全て否定し真相を明らかにして去っていくという展開()を撮影したが、かませ犬に不満を持ったスターらの反発で別のバージョンが公開された。 は『シリーズ』で「証拠集めから推理まで全て使用人に任せる」という「なにもしない探偵」、『』ては序盤で推理過程を飛ばして犯人を指摘する探偵など、探偵の定義を利用したメタミステリ要素の強い作品を多く執筆している。 により、「探偵役が提示した解決が真の解決であるかは作中で証明できない」という問題()が提起されている。 これ以降、日本のでは、不完全な推理しかできない探偵役、作中で推理の完全性が保証された名探偵など、問題を意識した作品が多数登場した。 変則的な事例として『』の探偵役は事件の真相ではなく「どうやって人々を納得させるか」を目的としており、推測が含まれると断言した上で納得できそうな解決を提示するという作風から議論を巻き起こした。 ワトスン役 [ ] 探偵役の助手や相棒、物語の となる人物を指す用語。 ではに該当する。 語源は『』において、探偵役のの相棒であり語り部でもあるから。 シャーロック・ホームズシリーズが商業的に成功した理由の一つとして、ホームズの奇抜な行動や核心となる手がかりをワトスンの視点で描写することにより、ホームズが推理を披露するまで読者の興味を引きつけたままに出来たことがあげられる。 この形式はシャーロック・ホームズシリーズ以後、多くの推理小説で踏襲されたため「ワトスンと同等の役割」から「 ワトスン役」と呼ばれることとなった。 単独とは限らず直属の部下や探偵事務所の職員という設定で複数人の場合もある。 ワトスンのように知識を活かして積極的に手伝う者、完全な傍観者で語り部に徹する者などパターンが様々であるが、探偵役と違い必須の役回りではないため存在しない作品も多い。 一方で、シリーズ作品の中には普段ワトスン役の人物が探偵役となるエピソードが執筆されることもある。 また探偵役が主人公でワトスン役は毎回別人、逆にワトスン役が主人公で探偵役が毎回別人など、変則的な設定の作品も存在する。 ワトスン役が毎回同じで、犯人も毎回同じなのは(ダンセイニ卿)の初期シリーズ作品。 の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は探偵役が霊媒で得た真相を元にワトスン役が推理を構築するという設定である。 犯人 [ ] 犯行を行った者。 推理小説では基本的に犯人が不明のまま捜査が行われ、最後に探偵が犯人を指摘することで物語が完結する。 本格ものでは読者が犯人を推理するのが楽しみの一つとなっており、著者は様々な工夫で隠匿しているが、推理過程やトリックの解明、推理以外の要素(恋愛など)を重視した作品では犯人当ては重視されず、のように「犯人は印象に残りやすいように印象的な名前にしている」と公言する作家もいる。 単独とは限らず、既に死亡していることもある。 人間ではないこともあり、動物に襲われたという真相も存在する。 生物ではなく法律や制度などが真犯人という作品もある。 犯人が主人公という作品の中には自身が犯人だと認識していなかったり、文章を工夫し読者に悟られないようにしているなど、様々なパターンが生み出されている。 鮮やかな手口やなどで厳重な警備下にある美術品を盗み出す者はと呼ばれ、シリーズものでは探偵や警察とライバル関係という設定も多い。 の作品群ではがやとライバル関係にある。 トリック [ ] 詳細は「」を参照 死亡した人物が死の間際に残したメッセージのこと。 一般的には被害者によって犯人を示す目的で残されるが、これを逆手に取って「犯人による改竄や偽装」「記述のミス」「無関係の人物が書いた」などのバリエーションが考案されている。 フーダニット、ハウダニット、ホワイダニット [ ] 事件の解明に必要な要素である犯人、犯行方法、動機のうち、どれの解明を重視するかによる分類。 この3つの分類は、推理小説の興味の対象が、単なる犯人当てからの面白さへと移り変わり、そして社会派へつながる動機重視に変わっていく、という推理小説の発展史と重なる。 探偵役が多数の容疑者から真犯人を探り当てる過程を重視した形式で、における犯人当てや、警察小説での聞き込み捜査などが当てはまる。 犯人探しではなくトリックの解明を推理する過程を重視した形式で、法廷推理小説におけるアリバイ崩しやトラベル・ミステリにおける時刻表を利用したトリックの解明などが当てはまる。 犯行方法ではなく犯人像のプロファイリングや動機の解明を重視した形式で、犯罪者である主人公の内面描写を重視した犯罪心理小説や、犯罪捜査の描写を重視した警察小説などが当てはまる。 また警察小説や法廷ものには物語途中で犯人が捕まり、取り調べや裁判における動機の解明を主題とする作品もある。 これらは相反する要素ではなく、二つもしくは全てを追求する作品もある。 特に「密室もの」では、密室を構成するトリックの解明と犯行に及んだ人物の推理を平行して行う作品が多い。 クローズド・サークル [ ] 詳細は「」を参照 なんらかの事情で外界とは隔絶された状況下で事件が起こるストーリー。 過去の代表例から『嵐の孤島もの』『吹雪の山荘もの』とも呼ばれる。 孤立した環境下ということで現実的な警察機関の介入、科学的捜査を排し、また容疑者の幅を作中の登場人物に限定できることから、より純粋に「犯人当て」の面白味を描ける利点があり、本格ものの作者やファンから好まれる傾向があるが、探偵役やワトスン役も含めて、登場人物は殺人犯(かもしれない人物)と過ごすことになり、そうした心理サスペンスを重視する作品もある。 「犯人が自分の犯行に気付いた相手をやむをえず殺害することになる」などの理由付けによって連続殺人事件へ発展、犯行が進むにつれ生存者が減少し、その中に犯人がいる(はずである)という恐怖を強調する作品もある。 また、突き止められた犯人が凶暴化しパニックものへ移行する作品もある。 逆に言えば犯人にとっては「容疑者が限定される状況」で犯行を繰り広げるということであるため、なぜわざわざそうした危険を冒すのかという批判もあるが、それにいかに「合理的な動機」を与えるかもこのジャンルの醍醐味といえる。 ストーリーによっては途中で殺害された人間の中に自殺した犯人がいて、その後の犯行は機械的ななどにより行われたという結末もある。 「素人探偵が警察を差し置いて犯人探しに取り組む」ことの理由付けが容易であることもあってか、「」や「」など、少年探偵の活躍するにも多く見られる。 初期の作品であるの『』は孤島ものである。 走行中の列車内など『動く密室』もクローズド・サークルに分類される。 本格ものには「孤島に建つ館の部屋で密室殺人が起きるという」二重構造の作品もある。 見立て殺人 [ ] 詳細は「」を参照 犯人が死体や現場などをあるものに見立てる殺人のこと。 殺人が絡まないものも含めて単に「見立て」とも呼ぶ。 古くは江戸川乱歩によって「童謡殺人」と「筋書き殺人」に大別される。 読者に対し筋立て通りに殺人が行われるという異様な不気味さを狙ったもので本来はプロットに属するが 、アガサ・クリスティの『ABC殺人事件』や横溝正史の『八つ墓村』のように見立て自体がトリックという例も古くからある。 この場合には「犯人が偽装のために見立て殺人を装った」「見立てが中途半端で異なるものと認識され推理が迷走する」などがある。 「事件が起きた孤島に伝わる言い伝え通りの死因」「見立てが暗号となっており解くと次の被害者が分かる」など他の要素と組み合わせた作品もある。 アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』は孤島ものであると同時に童謡殺人でもある。 倒叙 [ ] 通常の推理小説では、まず犯行の結果のみが描かれ、探偵役の捜査によって犯人とトリックを明らかにしていく。 しかし倒叙形式では、初めに犯人を主軸に描写がなされ、読者は犯人と犯行過程がわかった上で物語が展開される。 その上で、探偵役がどのようにして犯行を見抜くのか、どのようにして犯人を追い詰めるのかが物語の主旨となる。 また、犯人の心理を描く時間が多く取れることで、一般的に尺が短くなりがちな動機の描写(通常は解決編の自白のみ)において、なぜ犯行に至ったのかという点を強く描写することが可能であり、犯罪心理小説で多く使われる。 隠匿を行う犯人側と探偵側の視点を交互に描くことで頭脳戦を強調した作品や、終始犯人側の視点で進み、最初は犯罪心理、逮捕されてからは警察もの、裁判が始まると法廷ものとジャンルが変わっていく作品もある。 「どの時点で犯人が失敗したかを推理する小説」としても読めるため、犯人側の視点の描写を工夫する(犯行直後に物語が開始など)ことで読者と探偵役が得られる手がかりを公平とし、探偵役との推理合戦を疑似体験できるようにした作品もある。 英語では inverted detective story(逆さまの推理小説の意)、 howcatchem(how catch them:どうやって彼(ら)を捕まえるかの意)と呼ばれる。 日本でも後述の『』が発表された黎明期には、が「逆の探偵小説」という言葉を使っていたとは回顧している。 また、倒叙のうち、犯人は示されるがそのトリックや動機などが最後まで明かされないものを「 半倒叙」と呼ぶことがある。 の短編集『』(1912年)でこの手法が初めて用いられた。 ただし、ポーも倒叙ミステリとしても読める『』(1843年)や『告げ口心臓』(1843年)を著しており、の『』(1866年)も、この形式に類する。 推理小説そのものの歴史と同様に、その最初をどこに置くかについては諸説ある。 1920年代から1930年代に全盛期を迎え、なかでもフランシス・アイルズ()の『』(1931年)、の『』(1934年)、の『』(1934年)は倒叙三大名作と呼ばれた。 日本では乱歩が1925年にシリーズの2作目として短編『』を書いており、また乱歩は後に小論「倒叙探偵小説再説」(1949年)において倒叙作品の代表作に、上記三大作品以外ではの『極悪人の肖像』を挙げている。 映像作品では「大物俳優に犯人役を演じさせたくても、下手をすれば配役だけで犯人がわかってしまうので、目立たないように複数の容疑者役も大物で固める」という予算的に難しい配役や、「演技への影響を抑えるため(真相が明らかになる)最終回まで犯人が誰かを俳優達に明らかにしないことで、犯人とされた役の演技が最終回とそれ以前とで矛盾が生じる」というジレンマを解消できるため、毎回異なる犯人が必要となる連続テレビドラマで多く使われる。 特に『シリーズ』や『シリーズ』は、毎回異なる大物俳優が犯人役として出演して人気となった。 多重解決 [ ] 1つの事件に対して、何通りもの解決が並立的に与えられる趣向。 の一種。 多くは探偵の推理合戦によって異なる解決が提示され、間違っている答えを排除するパートに移行し真相が絞り込まれる。 推理合戦で多重解決となった後、名探偵が登場して真の解決を提示する作品もある。 「黒後家蜘蛛の会」シリーズでは議論が袋小路に陥る一歩手前で、会話を聞いていた給仕が真相を暴くという形式である。 アントニー・バークリー『』のように推理プロセスで各探偵の個性を強調する作品もある。 複数の探偵による推理合戦が基本であるが『』のように単独の場合もある。 どの答えも正解だったり真相か不明なまま終わる作品もある。 の『』も真相不明のまま終わる多重解決と見ることが出来る。 読者への挑戦状 [ ] 作中で探偵役が犯人を指摘する「解決編」の前に「ここまでの部分で、推理に必要な手がかりは全て晒した。 さあ犯人(もしくは真相等)を推理してみよ」という文言が挿入される演出があり、これが「 読者への挑戦状」と呼ばれる。 の『国名シリーズ』やの『』、『』のように本文で明示する作品もあるが、作者が「解決編の前で証拠が出揃っている」「読者の視点で推理可能」と序文や後書きで書いたり 、インタビューで聞かれた際に答えるだけなど態度は様々である。 正解者に懸賞金やプレゼントが用意されることもあり、は『』の連載時に犯人を当てた者に解決編の原稿料を進呈すると発表した。 また読者だけでなく、、、、ら文人を指名した挑戦状も載せた。 読者への挑戦状の後に続く解決編をとした本もある。 1936年に発表されたの『マイアミ沖殺人事件』がミステリ初の袋とじとされる。 古典的な本格ものの特徴とされるが、「変格」でも読者への挑戦状を載せる作品もある。 また変則的な例として、パトリシア・マガーやの『被害者は誰?』の「被害者当て」、都筑道夫は遺体の「発見者当て」などがある。 しかし、これを「みっともない」として「推理小説」という言葉が作られ、一般的になった [ ]。 に雄鳥社が「推理小説叢書」を発刊した時に、その監修者のが命名したという説もある。 「偵」の字はの当用漢字補正案で当用漢字に入れられたが、既に「推理小説」という言葉が広まっており、「探偵小説」に戻されることはなかった。 「探偵小説」は、ジャンル名としては廃れていったものの、ロマン的な響きを持つため、未だ愛用している者も多い。 または「名探偵」による推理と解決が中心であった時期の作品に限定して使う事もある。 また、「 ミステリー小説」(あるいは「 ミステリ小説」)、もしくは単に「(ミステリ)」とも呼ばれる。 イタリアではと呼ばれるジャンルに含まれる。 推理作家 [ ] 詳細は「」を参照 日本国内 [ ] 年間最優秀作品の表彰• (推理小説に限らない) 個人に対する表彰• 公募新人賞• (募集は推理小説に限らない)• (募集は推理小説に限らないが、推理小説の受賞が多い)• 日本以外 [ ] 日本以外における推理小説の賞あるいは推理作家団体が主催する賞については、 「」もしくは「」を参照 推理小説の番付を行っている本・雑誌 [ ]• 推理小説を主に扱っているレーベル [ ] 四六判 [ ]• ノベルズ [ ]• 文庫判 [ ]• - 受賞作家の作品などが収められる。 - 受賞作家の作品などが収められる。 脚注 [ ] []• 87(、)• 『グレアムズ・マガジン』1841. 早川書房「名探偵登場1」巻末解説(ハヤカワポケットミステリ250、1956年)• 厳密には、作中に登場する「ムーンストーン」は月長石ではなく、黄色い透明のである。 シーリー・リジェスター著「The Dead Letter」(1866)が先という異説あり• 「トフ氏と黒衣の女」論創社 論創海外ミステリ1('04)裏表紙解説。 クリーシーは12のペンネームを使い、短編集と非ミステリの普通小説も合わせると、出版された作品は600冊を超す• 「ハーフペニー・マーベル Halfpenny Marvel 」誌6号(1893年12月10日)• 『』(1960年)および『』(1999年)• 詐欺師のクレイ大佐のシリーズとも言えるが、表題は騙される大富豪チャールズ・ヴァンドリフトを指し、物語も被害者側からの視点で語られている。 表題は調味料セールスマン(行商人)のスミザーズが語る物語を意味する。 彼が出会った殺人や、引退した警部から聞いた事件を語るもの。 日本では第一短編「」が多くのアンソロジーに収録。 英米版で原題が異なるため、「雲をつかむ死」の邦題もあり。 1934年の最初の歴史ミステリ Devil Kinsmere を後年書き直した長編• ドイツ・北欧ミステリが流行するのは21世紀(早川書房で翻訳が増え、ミステリマガジンで特集)• 「アガサ・クリスティー自伝 上 」(ハヤカワ文庫 クリスティー文庫)など• それまでは、「ダートムア小説」とも呼ばれる一連の「田園小説」で有名。 推理もの第一長編「灰色の部屋」の前に、ミステリ要素のある「吝嗇家の隠し金」(1920年)があるが未訳• Reilly St James Guide 1980• 「大統領殺人事件」を書いたジョルジュ・ミシェルの100歳が最高齢と言われる(「」解説:長谷部史親・折原一)• 20世紀末の日本でを嚆矢とした、海外のクイーンやカーを再現したような「本格」派を、海外作家と区別して「日本の新本格派」とも呼ばれることがある• アルフレッド・ヒッチコック監督「裏窓」('54)• バーバラ・ヴァイン名義のサイコスリラー長編はCWA賞ゴールド・ダガー賞を複数回受賞している。 直訳は「赤い収穫」だが、「血の収穫」の邦題もあり。 グレゴリー・ペックとロバート・ミッチャム、マーティン・バルサムはリメイクの『ケイプ・フィアー』で、前作とは正反対の役でカメオ出演している• 近年の翻訳が村上春樹の訳である事も一つの要因(「さよなら、愛しい人」解説)でもある• Pronzini, Bill and Adrian, Jack editors 1995. Hard-Boiled, An Anthology of American Crime Stories, Oxford University Press, Inc. , 1995, p. 169. 「3F」のFは「female」を指す。 他の人物は時間経過で年を重ねている(例えば「赤髯王の呪い」では、青年だった事件関係者は老齢になったり、死去したりしている)。 日本語訳では文庫本も同様の趣向()• フレミングの「死ぬのは奴らだ」( Live And Let Die )のもじり。 フレミング原作から引き続き と、007映画から殺し屋「ジョーズ」などがシリーズを通じて悪役で登場。 「ジェームズ・ボンドJr」としてアニメ化。 で漫画化。 島田一男「世界の四隅」(『探偵作家クラブ会報』第27号(1949年8月)• 早川書房「非英語圏ミステリ」(『ミステリマガジン』2011年9月号)• 江戸川乱歩「探偵作家クラブ会報第33号(1950年2月)」• 朝鮮語(北朝鮮)では「リ・ヘジョ」読み。 「魔人」(祖田 律男・訳、論創海外ミステリ127、2014年)• 複数の作家による合同企画で1951年(昭和26年)3月から京都新聞に連載された『黒門町の傳七捕物帳』が基になっており、その「新作」として陣出が『伝七捕物帳』を執筆しているため、完全なオリジナル作品ではない。 探偵小説専門誌『幻影城』での中井英夫による記事など• 木々高太郎が考案した「頭脳パン」も今日でも製造、販売されている。 第3回江戸川乱歩賞での選考委員であった乱歩の選評• クリスチアナ・ブランドやニコラス・ブレイク、エドマンド・クリスピンらポスト黄金時代のトリッキーな作家群を江戸川乱歩は「新本格派」と命名している。 『コズミック 水』 講談社文庫、2000年5月15日、p. 546 解説より• 第26巻以降は、原作のルパンもの。 モーリス・ルブランの短編「地獄のわな」と「麦わらのストロー」のプロットやトリックが物語の導入部にある。 作者は前書きや物語の冒頭で、「意外な犯人」を書くことを宣言している。 『2006』27頁。 作者は東京出身だが、内田の父が長野県長野市出身。 舞台は愛知県にある妃真加島(ひまかじま)。 主人公の犀川創平はN大学(テレビアニメでは国立那古野大学)で教えている設定。 テレビドラマ『牟田刑事官事件ファイル』では、主役の牟田警視は神奈川県警察本部に所属し、横浜市内の警察署に勤務する設定に変更されている。 - エキサイトニュース• - オンライン• - オンライン• 中川凌 2018年6月9日. 2018年12月23日時点のよりアーカイブ。 2018年12月24日閲覧。 セールスマン(行商人)のスミザーズが語るシリーズだが、日本では最初の「」( )のみ知られている。 次の「スラッガー刑事の射殺」は前作の事件を捜査し、語り手とともに現場を訪れた警察官が被害者になっている。 - ダ・ヴィンチニュース• - オンライン• 27 有栖川有栖の密室大図鑑 2019年• 「」(『続・幻影城』)• 30 有栖川有栖の密室大図鑑 2019年 参考文献 [ ]• 畔上道雄『推理小説を科学する-ポーから松本清張まで』(『ブルーバックス』B-532)、講談社、1983年4月。 権田萬治・新保博久監修『日本ミステリー事典』(『新潮選書』)、新潮社、2000年2月。 権田萬治監修『海外ミステリー事典』(『新潮選書』)、新潮社、2000年2月。 『ミステリーの社会学-近代的「気晴らし」の条件』(『中公新書』940)、中央公論社、1989年9月。 森英俊編著『世界ミステリ作家事典[本格派篇]』、国書刊行会、1998年1月。 森英俊編『世界ミステリ作家事典[ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇]』、国書刊行会、2003年12月。 ハワード・ヘイクラフト編(仁賀克雄編・訳)『ミステリの美学』、成甲書房、2003年3月。 著 『有栖川有栖の密室大図鑑』、、2019年3月。 関連項目 [ ]• 英語版Wikipedia - 日本語版Wikipedia「推理小説」に対応する項目• (Crime fictionの1つで、プロアマ問わず探偵役が登場するもの)• (Crime fictionと重なるが、狭義にはDetective fictionの中で、謎の論理的解決に重点のあるものを指す(などと対比して))•

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第五人格 新ハンター使徒

ポスト マン 背景 推理

ビクターは口下手で、人とコミュニケーションすることが苦手で、変わった男の子だ。 人間との付き合いより、ビクターは小動物たちと一緒に過ごすことのほうが好きだ。 ポストマンとして毎日たくさんの手紙を送信していたが、自分宛の手紙は1通もなかった。 しかし、ある火災の中に彼の英雄的なパフォーマンスのおかげで、ビクターは信頼される者になった。 そして、彼が火事から救った子犬ウィックは配達仕事の手伝いに街中で彼に同行し始めた。 ビクターは手紙を受け取った人達の様々な表情を見るのが好きだ。 感動、驚き、失望、喜び……他人の秘密を伝う鍵になることを彼はとても楽しんでいた。 人との対面の会話は偽善と嘘に満ちている一方、真に重要な秘密や感情は手紙の言葉の間にこそ隠され、静かに彼の配達を待っていると彼は確信していた。 ビクターにとって、人生初めての自分宛の手紙は荘園からの招待状だった。 彼はこの誠意に満ちている招待に応じ、感激しながら子犬のウィックと共に荘園へ向かった。 外在特質• メール 手紙を常に持ち歩いており、配達犬を通して指定の受信者に手紙を送る。 受信者が手紙を受け取ると、直ちに手紙に付属している追加効果を獲得できる紙が送られた後、スキルはクールタイムに入り、リセットされる一定のルールに準ずる。 手紙の種類: 切迫の手紙:受信者の移動速度が15%アップする。 持続時間は10秒。 決別の手紙:受信者が90秒以内に板・窓を乗り越えると、移動速度が40%アップする。 持続時間は3秒。 この効果は一回のみ発動できる。 発動の優先度は膝蓋腱反射や割れ窓理論より低い。 冷静の手紙:受信者の解読速度が20%アップする。 持続時間は30秒。 勇敢の手紙:受信者の援助速度が30%アップすると同時に、サバイバーの拘束されているロケットチェア付近では移動速度も10%アップする。 持続時間は180秒。 激励の手紙:受信者の板・窓の操作速度が永久に10%アップする。 希望の手紙:受信者のゲートを開く速度が永久に30%アップする。 地下室の位置が持続的に見えるようになる。 使用方法: スキルボタンをタップすると送信画面に入る。 受信者と手紙の種類を選択でき送信できる手紙は三種類に分けられており、クールタイムは55秒。 スキルがクールタイムに入ると手紙の種類は一定のルールに準じてリセットされる。 サバイバーは手紙による追加効果を一種類しか持てない。 配達犬 配達犬は実際の送信任務を担当する。 ポストマンが送信目標を確認した後、配達犬は手紙を持って自動的に受信者の位置まで駆けつける。 配達犬が送信の途中で攻撃を受けると、送信が中止される。 手紙が届いた時、受信者が行動不能である場合、送信失敗となる。 配達犬の送信時間が長すぎると、配達犬は疲労で配達を中止する。 配達犬はフィールドの隅に隠れており、ポストマンが送信する時のみ姿を現す。 配達犬 犬は実際の送信任務を担当する。 ポストマンが送信目標を確認した後、配達犬は手紙を持って自動的に受信者の位置まで駆けつける。 配達犬が送信の途中で攻撃を受けると、送信を中止して逃げる。 受信者が行動不能である場合、送信失敗となる。 配達犬はフィールドの隅に隠れており、ポストマンが送信する時のみ姿を現す。 共感 受信者が手紙を受け取った時の喜びは、ポストマンにとっての最大の激励である。 受信者が手紙を無事に受け取ると、ポストマンはその手紙に付属された追加効果を同時に得る。 期待 ポストマンは自分宛ての手紙を常に期待しており、この期待は彼を落ち着かなくさせ、解読速度が8%ダウンする。 でもこの期待がずっと外れるのだとしたら、他の手紙を盗み見てもいいんじゃないか? だが、手紙を盗み見てしまうと、次の手紙を送るクールタイムが50%延長する。 イベント• 拝啓 態々のお言葉ありがとうございます。 ご厚意を自らが頂けると思いもしませんでした。 不躾ですが、今わたくしは、 とある場所で多忙に追われております。 此度の返事は深く熟考するべきと、 そう思いました。 一件が落ち着くまでは、 お待ち頂けますと幸いです。 ビクター・グランツ より 2020・バレンタインデー公式Twitterリプライ• 手紙を君に書きたいよ、私のかわいい友人。 中国版:想写一封信给你,我可爱的朋友。 英語版:I want to write you a letter,my adorable friend. 2020・演繹の星演説• 文字は言葉よりも正直だ。 中国版:文字可比言语真诚太多了。 英語版:Writter words are much more sincere than spoken ones. 2020・演繹の星演説• 君は手紙を出したい人はいるか? 中国版:你有想要寄信的人了吗? 英語版:Is there someone you want to write to? 2020・演繹の星演説• 紹介動画より 僕はしがないポストマンだ。 街中に何百といる郵便配達員と同じように様々な物語と秘密を配達している。 他人と交流するのは苦手だし、好きでもない。 でも、手紙を受け取った人達の様々な表情を見るのは好きだ。 驚きや、喜び。 感激する人もいれば、激怒する人だっている。 互いに相手の顔色を伺い、話の内容も相手に合わせたものになる。 そして平気で嘘をついてしまう。 それに引き換え、手紙の行間に隠された感情こそが最も真摯なものだ。 手紙をくれる友人の一人もいない僕が言っても、説得力に欠けるけれど。 僕の唯一の友人は手紙を書くことができない。 ウェイクは犬だからね。 けれど、初めて自分宛の手紙を受け取った時、僕は確信した。 この手紙は間違いなく、計り知れない誠意に満ちている。 第五设计师結果発表より 【姓名】ビクター・グランツ 【特質】視線恐怖、社交障碍 社交恐怖のようなニュアンス 、熱心、沈黙 【職業】郵便配達員 【人物紹介】 奇妙な郵便屋のビクター・グランツ。 郵便配達員に対する一般的なイメージとは異なり、彼は喋るのが苦手で他人との交流を好まない。 しかし、火の中の 物理的な火ではなく火中の栗から来る危機から救うの意味の可能性あり 彼の英雄的なパフォーマンスのおかげで人々はビクターを信頼している。 奇妙な配達の手紙を受け取った後、風変わりな善人ビクターはエウリュディケ荘園への旅に出た。 【出身階級】貧民 【年齢】23歳 【誕生日】12. 原案より 【人物紹介】 奇妙な人、ビクター・グランツ。 ある日ハンクストリートの通りの店の前に、頬が痩せこけ服はボロボロの状態で突然現れた。 以来彼はハンクスストリートを彷徨い、郵便配達員と称しつつも実際は何でも屋としてホールを走らせ、屋根裏部屋や煙突掃除、犬の散歩や下水道の掃除までこなした。 ビクターは喋ることが苦手で人とのコミュニケーションが嫌いだ。 中には彼のことを孤児という人もおり、狂人だという人もいる。 彼はいつも口端を引きつらせて不格好な笑みを見せる。 人々がビクターについて話した時、彼の顔は憧れで満ち始める。 おそらく彼はその火の中から6人の子供を救ったからだ。 彼はお金とパンを他の浮浪者の側においたのかもしれない。 なぜか…それは彼が金持ちになっているからだろうか? 今日もベイカーストリートで活動しているビクター・グランツは人々が見ることができない場所で何でも屋をしている。 元は非公式のキャラであるため、原案の設定が全てゲーム内のキャラクターに適用されているかは不明。 結果発表時に変更された項目のみ表示しています。 お名前:• 人と交流すること以外が得意って、意外とビクターハイスペックなのでは… -- 2020-05-15 金 23:08:46• ビクターはどこの国出身なんですか? -- 2020-03-17 火 21:28:12• ここはそういう質問するところじゃない -- 2020-03-18 水 18:05:30• はっきりとした設定はないので考察の範囲ですね。 出ている情報はほとんどまとめているつもりなので、情報をもとに推理しましょう。 -- 管理人 2020-03-18 水 20:33:52• 多分イギリスかアメリカだと思います。 -- 2020-04-05 日 20:23:46• その他欄に日本公式ツイッターエマによる「声を聴いた事もない」情報を載せました。 社交的なエマちゃんが声聞いてないってよっぽど無口だぞと思い、不要でしたら削除お願いします。 -- 2020-01-31 金 17:20:59• ありがとうございます!その情報は把握していなかったので助かります。 -- 管理人 2020-01-31 金 23:49:33 最新の10件を表示しています。

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ミステリー作家・名探偵図鑑─本格ミステリ黄金時代

ポスト マン 背景 推理

力作である。 物語は冒頭、スウェーデンとは全く縁のないドミニカ共和国の貧困な村の話から始まるが、読み進むうちに著者の関心が南北の甚だしい経済格差とそれを背景にした少女人身売買にあることがわかる。 冒頭から舞台は一転、スウェーデンの片田舎で前代未聞の猟奇的殺人事件が連続し、ヴァランダーをキャップとする捜査チームが連日連夜きりきり舞いさせられることになる。 一見、アメリカの推理物によくあるサイコパスとの闘いのような展開で、精神病理学者のプロファイリングのようなものも登場するが、ヴァランダーは精神病者の犯罪と決めつけずに被害者らの接点から犯行の動機と背景を探るという原則的な捜査哲学を堅持し、やがてその犯罪の悲劇的な実相が明らかになる。 ここにはサイコパスやプロファイリングといった犯罪小説の流行への著者の批判があると思う。 それにしても、今回のヴァランダーはそれまでの型破りでルール違反の単独捜査ではなく、他の捜査官を信頼するチーム捜査に徹しており、自らの考えを開示しつつ捜査方針を決めていく模範的捜査官に変身している。 特に、捜査方針に疑問や批判があると何度も立ち止まって方針を修正しており、狭い見込み捜査に陥らない理想的な捜査といってよいほどである。 片田舎の警察署が前代未聞の大事件に真摯に取り組み、地道な捜査手法を積み上げていくところは実に読みごたえがあり、この小説がダガー賞を受賞した理由がよくわかる。 最後に、表題の「目くらましの道」とはなにか。 最後まで読めば、犯人の目くらましではなく、捜査官自身が無意識のうちに見たくないものから目を背けているという意味だということがわかる。 イースタ署でバイバと過ごす夏休みを楽しく空想していたヴァランダーに自分の菜の花畑をうろうろしている不審な女がいるから見に来て欲しいと農夫から電話が入る。 ヴァランダーが様子を見に行くと女はまだ少女で彼を見ると顔は恐怖に引きつり突然彼の目の前で焼身自殺をする。 訳がわからず愕然とするヴァランダー。 少女は一体誰なのだ。 どこから来たのか。 なぜ自分に火をつけたのか。 死にたいと思ったとして、なぜあんな苦しい方法を選んだのか。 この事件の捜査中にまた別の事件が起こる。 被害者は元法務大臣で、男は背後から斧で襲われ頭皮を毛髪ごと剥ぎ取られていた。 この事件を皮切りに画商、盗品の売人、そして公認会計士と3人の男は最初の被害者と同様の手口で殺され連続殺人事件の様相を呈してくる。 元法務大臣のヴェッテルステッドには在任中から黒い噂が飛び交っていた。 彼は買春をしていた。 週に1度彼の秘密の部屋に少女を連れてこさせ異常なセックス行為を行っていた。 彼は良心のかけらも無い男だった。 だが噂の決定的な証拠は挙げられず、それは闇に葬られた。 その噂とは別にもう一つ絵画窃盗の裏ビジネスにも関与しているとの噂もあった。 この4人が殺されるに至った理由は彼等のしてきた過去にある。 殺された男たちは偶然に選ばれたのではなく、ある理由をもって対象に絞られたのだ。 犯人は斧で殺し、頭の皮を剥ぎ、はだしで動き回る。 アメリカ先住民の戦士をまねている。 行動範囲から浮かび上がる自分の居場所を確定されないように殺害現場から死体を移動させ、離れた死体発見現場に死体を横たえる。 その他数々の目くらましの道を作り上げ捜査を撹乱させていく。 犯人の動機は複数の男たちに陵辱され、精神に異常をきたした姉への復讐で、男たちの頭皮を剥いだのはインディアンのように生贄として捧げる儀式だったのだが、前に読んだ「五番目の女」も復讐モノで、また犯人が最初から姿を現すのも同じで、内容は良いのだが、似たようなこういう展開はもう飽きたわね。 今度は違う展開のモノを読みたいわ。 さえない中年男のクルト・ヴァランダー警部シリーズ第5作。 本作は上・下2巻とぐっと長くなっているが、最後まで一気に 読まされてしまう面白さは相変わらず。 スウェーデンというと北欧の美しい理想的な社会福祉国家と いうイメージだが、実際には貧しさ、外国人の犯罪の増加、 売買春など、いろんな問題を抱えている。 ヴァランダー警部は、そんな不正義を見ているとたまらない 焦燥と悲しみにかられる。 実生活では不器用で、人間関係も ぎごちないヴァランダーは弱い者が虐げられているのを座視 することができない。 やむにやまれぬ気持ちで突き進んでいく。 そして犯人を逮捕 しても、悪の無くならない世の中に無力を感じて落ち込む ヴァランダー。 そのあたりがスーパー警部とは違うヴァラン ダーの実に人間らしいところで私は大好きだ。 ヴァランダー刑事シリーズの第五弾。 謎解きよりも、社会問題、ヴァランダー自身を含む親子 親娘 問題を浮き彫りにする如何にも北欧ミステリ・シリーズだが、言い方は変だが、シリーズの中では警察小説の趣きが一番濃い重厚な作品。 「連続猟奇殺人を犯すサイコ・パスvs警察」という全体図式があるのだが、第三の事件で作者が犯人の素性を明かしているので、やはり、謎解きが主体ではない。 作者の目的は犯人の動機の裏側にある大人の酷さ・醜さの告発。 そして、このような酷くて醜い大人の跋扈をスウェーデンでは許してはならないという作者 ヴァランダー の警鐘。 そして、シリーズを読んでいてずっと感じていた事が本作では明確に打ち出されている。 それは、ヴァランダーが、親子 親娘 問題を抜きにしても、「迷う男」、である事である。 ある事象によって、ヴァランダーが法を犯してまでも"突っ走る"男である事は何作かで描かれているが、基本的に、捜査に際して、「陰と陽」、「明と暗」の判断で迷うのである。 題名の「目くらまし」は捜査過程の暗中模索振りを示しているが、これはヴァランダーの心中でもあろう。 そして、ヴァランダーのこの性質は人間共通のもので、現実世界はキッパリ割り切れる程には明確ではなく、曖昧模糊としたものだと言いたかったという風に映った。 また、読んでいて、エド・マクベイン「87分署シリーズ」を思い出した。 上述した通り、警察小説としても良く出来ているのである。 充実した作品を書き続ける優れた筆力の作家だと思った。 ここ数か月、海外ミステリをポツリポツリと読んでいるが、ほとんど外れている。 しかし、本書は面白かった。 基本的には、謎解きより、警察官としての主人公や警察組織や犯罪に映し出されるスウェーデン社会の変貌といったことに重点がおかれているが、それが巧みに事件全体と組み合わされているため、楽しめる。 主人公に、妙な気負いがないことにも、好意をいだいた。 下巻巻末の「解説」でマルティン・べックシリーズとの類似や違いについて触れられている。 マルティン・べックシリーズとは、違う時代、違った角度から、警察官たちが描かれているので、興味を持った人には、是非読み比べて欲しい。 評者は、本作がシリーズで最初に読んだ作品だが、第1作から読む気になった。 農家からの苦情で、菜の花畑に駆けつけたヴァランダー警部は、自らガソリンをかぶって焼身自殺を遂げた少女を目の当たりにしてショックを受ける。 追い打ちをかけるようにして殺人事件発生の報せが。 被害者は元法務大臣で、背中を斧で割られ、頭皮が髪の毛と一緒に剥ぎ取られていた。 さらに、画商、盗品売人、公認会計士と、同様の手口でさらにエスカレートする残虐な殺人が続く。 ヴァランダーの指揮のもと彼らの共通のつながりを求めるイースタ署の捜査は難航する。 犯人は物語のはじめのほうで明らかにされるのだが、そのことが、本書をして単なる犯人探しの謎解きを超えた興趣を醸し出している。 犯人側の犯行にいたる行動が差し挟まれ、そして捜査側が不可解な連続殺人事件を解明するという巧みなプロットの構成の妙もさることながら、私たちがふつう北欧の福祉国家として認識する現代スウェーデンが抱える社会問題を浮き彫りにしているような気がする。 それは少年犯罪だったり、外国から連れてきた少女売春問題だったり、盗難車の密売だったりするのだ。 本書は、そういった社会情勢をひとつの犯罪によって切り取った出色の警察小説といえるだろう。 また、物語のそこかしこに散りばめられたヴァランダー警部のプライベート描写、父親との関係、娘を思う心、恋人との夏の休暇がこの事件でどうなるか苦悩する姿、とりわけ溜まった汚れ物を洗濯したり、車検のアポイントを取ったりするくだりは、ユーモラスでさえあり、彼の人間臭さが滲み出ていて、シリーズものならではの、ヴァランダーその人の個性が、この作品の微妙ないろどりとなっている。

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