幸せ の 貼り紙 は いつも どこ か に。 私立恵比寿中学 私立恵比寿中学HISTORY 幸せの貼り紙はいつもどこかに Mook タワーレコード PayPayモール店

出逢ってくれてありがとう ~『私立恵比寿中学HISTORY』を読んで~

幸せ の 貼り紙 は いつも どこ か に

当然、人生にシナリオはない。 ハッピーエンドになるとは限らないし、鮮やかな伏線回収なんてものはまずありえない。 正解を逆算できたらどれだけいいか。 あるのは、ただ今日をどう過ごして、明日をどう生きるか、そのひとつずつの足跡の積み重ね。 「」の10年だってきっとそうで、彼女たちは先のことなど見もせずに、どう転ぶかわからない目の前の出来事にただがむしゃらに向き合っていた、それだけだったはずだ。 本書にも「結果的に」という言葉が多用されている。 そんな10年もの月日を経てふと振り返ってみれば、そこには、これまでにつけてきた足跡が堂々とまっすぐに伸びている。 その結実がMUSiCフェスであり、先日のであり、今のの「ドラマ」である。 なんてかっこいいんだろう。 少し仰々しい表現ではあるけれど、これを「奇跡」と呼んでもいいのかもしれないとさえ思う。 なにより彼女たちの「奇跡」は、芸能界という世界で、10年もの間、に基づいた血の通ったやりとりができていたことにつきる。 しかもアイドルであるのに。 アイドルの世界がだと言うのは悪い偏見かもしれないが。 が言う「一般的なマナーやルールの面で怒られることはありましたけど、の活動の中での発言や行動で違うって言われたことはなかったです」という言葉がそれを物語っている。 それでも芸能界という世界で戦う以上は、新メンバーの投入のような風当たりの強いことをする必要がないわけではないし、それがイマココを生きるメンバー やファミリー にとって「試練」と映ってしまうこともあるだろう。 しかし、藤井さんが決してを駒として扱っているわけではないこと、グループやメンバーの未来を第一に考えていることはいくら僕にだってわかる。 そうじゃなければ彼女たちのパフォーマンスを見てその判断を変えることも、「には、が必要だ」と即答することもできない。 そんな藤井ユーイチの愛に導かれるように、うっちーやかりそめ先生、いくえ先生が集まった。 もちろんメンバーの親御さんだって忘れちゃいけない。 間違いを間違いと言える大人から彼女たちは「人」を教わって、「人」を信じて、「人」で在り続けた。 柏木がメンバー脱退を教えてくれなかったことに怒っていたり、杏野がメンバーの嫌な空気を察して円陣でそれを発露したり、安本が行ったり来たり皆と仲良くなろうとしたり、きっと仕事をするうえでは看過したっていいことをやるのは「アイドルグループ」というビジネスライクな関係である前に「人と人」であろうとしたからではないだろうか。 当たり前だと思うかもしれないが、芸能界というある種残酷な世界でこの当たり前を継続できること、それはまぎれもない「奇跡」である。 もちろん、柏木が初めてライブの待ち合わせに走って逃げなかったこと、理事長がオーディションで泣いて逃げた中山に目をつけたこと、そういった偶然にも助けられている。 の「奇跡」はいくつかの偶然といくつもの当たり前の連続で成り立っているのかもしれない。 と言ったが、神様は残酷だ。 、、致死性、。 やはりどうしても目に留まってしまう。 特に、との出来事は10年の軌跡のなかでどうしたって避けては通れないだろう。 あの頃、いくつかテレビでが特集されているのを見た。 テレビというものは構成があって、何かしらの解決がないと成り立たないのはわかっているが、並べられる言葉は「悲しみを乗り越えて」であるとか「メンバーを失った悲しみをどう受け入れ、どう乗り越えたのか」のようなものばかり。 「可哀想なアイドル」というパッケージ。 もちろん、特集自体に文句はない。 非常に簡潔にの今がまとめられていた。 しかし、簡潔にまとめられてたまるかという気持ちもあった。 受け入れたとか、乗り越えたとか、そんなに簡単に言わないでほしい。 止まったままの時間を矮小化されて意図しないところで動かされるみたいで。 人生はドラマじゃない。 だから、解決されないこともあるし、解決しないほうがいいこともあるし、解決させたくないことだってある。 一ファンが当人の気持ちなんて何もわからないとわかったうえで書くけれど、人で在り続けた十代の少女たちにはあまりに残酷であまりに受け入れがたいことであったと思う。 無理やり前に進むことでしか保てないものがあって、時間を進めてしまうことで堰を切ったように流れ落ちてしまうものがあって、本書でゆっくり解きながら語られる思いはぐちゃぐちゃしてて鉛みたいに重いけれど、それが本当なのだろう。 葛藤や苦悩に手頃な成功を添えて美しく見せたところで、そんなものは違う。 わかりたくないことをわからないままにしたっていい、それで保てるなら。 それに、はがいなくなったグループじゃなくて、が生きていたグループなんだ。 松野がどんな子で、どんなに明るくて、どんなに努力をしていたか、そんな宝石みたいな他愛もない話がメンバーや校長や、時にファミリーから出てくることが僕は大好きだ。 本書にもたくさん書いてあった。 知らない話を知ることができる。 はいるんだとわかる。 ずっと、ずっと。 ここまで長く書いてきたが、実はこういう「裏側を見せる」系のコンテンツが苦手だったりする。 それは、苦しんでいたり、怒られていたり、そういうマイナスな姿をわざわざ見たくないという気持ちや、「あの時実はこんなにになってました」みたいな裏側を見せることで、表側を評価してもらおうとする演出側の意図や、さまざまな理由からくるものである。 手品は種明かししてしまわないのがプロだと思っている。 実際EPは積極的に購入していないし、本書にも「そこまで見せなくても」と思うところはある。 しかし、読んだ。 能書きをたれたわりに「読まなければいけない」と肌で感じたからだ ファンとは実に単純である。 そして、ゆっくり読むうちに彼女たちの断片的な言葉をかたちにして残しておくことの意味も少しずつわかってきたような気がする やはり単純である。 ドキュメンタリー、それは記録である。 彼女たちがどう感じて、どう行動したのか、それを残した記録。 ドキュメンタリーにはドキュメンタリーにしか見いだせない役割がある。 演出されるのはやはり苦手だが、吐き出される感情や言葉を安っぽい演出で言い訳にしない限りはとても大切なものなのかもしれない。 ここにしか綴じこめられていない今がある、という意味で。 大人のレールに乗っかることを決めた真山のプロとしての覚悟や、繊細な安本からぐちゃぐちゃのまま吐き出される思いや、「救われた」と多くの人が語る星名の明るさや、正面から人に向かう柏木の誠実さや、を変えた、今のを作った小林の人柄や、中山の強さ。 知ってること、知らないこと。 奏音をはじめとするメンバー。 もちろんみぞっちやぁぃぁぃの存在も。 語られたことも語られなかったこともあるのだろうけど、まだ言葉にならなかったり解決していないだろうこと、当人以外には推し量れない思いも沢山あるのだろうけど、本書を手に取り、読み終えたあときっと誰もがこう感じたはずだ。 「が大好きだ」と。 sepaktakrawebc.

次の

出逢ってくれてありがとう ~『私立恵比寿中学HISTORY』を読んで~

幸せ の 貼り紙 は いつも どこ か に

メンバーや運営の思惑など、これまで明かされなかった部分が赤裸々に語られており、非常に興味深い内容だった。 感想をここに記しておきたい。 本書は基本的に、時系列順に起きた出来事とその時に感じられたメンバー(と運営)の心情を追っていく構成になっている。 以下僕自身の記憶も交えながら、1章ずつ振り返っていきたい。 本編(各章)の感想 第1章 運命の始まり この章では主に最初期の結成当時の雰囲気や、各メンバーの心情が語られる。 結構適当にというグループが結成されたことがよくわかる。 また、印象的なのはメンバー間の軋轢だ。 ひなたの言葉にもそれがよく表れている。 同じグループだけど、分かれている感じで、アイドルだけど裏はあんまりキラキラしていないんだなって。 特に、その頃のれいなとと真山は、黒やら紫やらのオーラがすごくて本当に怖かった! この頃のメンバーは小学生だ。 大して覚えていないが、僕も小学校の同級生女子のことを思い出すと、何かとめんどくさそうな雰囲気があった。 しかもメンバーは曲がりなりにも芸能界に足を踏み入れたのだ。 軋轢は自然な流れだろう、と感じた。 第2章 大人たちの思惑 この章では、初期のに対する運営の大人たちの印象が語られる。 本当にフワフワしたところから始まり、だんだんと初期のの方向性が固まっていくさまが見てとれる。 「校長」こと藤井ユーイチ氏は語る。 アイドルに『お兄ちゃん!』って言わせるとか、の萌えゼリフとかブリブリしたアイドルが嫌いだったんですよね。 だから、漠然とではありますけど、メンバーにやらせたくないことははっきりしていったと思います。 初期の手探り感から、だんだんと運営の大人達によって方向性が見えてくる。 運営の赤裸々な言葉が語られることは少ないため、この章の話は非常に面白いものだった。 第3章 少女たちの意志 この章では主にメジャーデビュー前後から、、裕乃さんの転校までが語られる。 僕がにハマったのは「未確認中学生X」のころ、つまりこの時期である。 なので、この章で描かれた、メンバー間の軋轢は非常にショッキングだったし、同時に興味深いものだった。 当時の状況を裕乃さんは語る 『俺の藤井』に向けてレッスンやリハーサルをしていくんですけど、明らかに転校組と残留組で分かれているんです。 (中略)それで、そのまま『俺の藤井』の前日になって、残留組の誰かが『これから6人でご飯食べようね』って転校組に聞こえるように言ったんですよ。 誰だかわからないが、めちゃ性格の悪い一言である。 僕だって、アイドルオタクをやって7年、メンバー間で上手くいかないことがあるのは知っているつもりだが、ピュアオタク時代に上記映像を含むのDVDをみて感動した身としては悲しいものがある。。。 しかし、思春期の女の子グループである。 至って自然なことだし、それはこの本がその当時の「リアル」を描き出している証左とも言えよう。 第4章 新しい出会い この章ではかほりこ加入時のことが描かれる。 受け入れメンバーの苦悩と、かほりこ自身の苦労が描かれる。 美怜ちゃんは当時のことを語る。 メジャーデビューしてから、いろんなことを乗り越えて団結力も強まっていたから、ここに誰かを入れてたまるかっていう気持ちでした。 また、ここでかほりこ加入がサプライズで発表された時のオタクの様子も描かれるが、「え、俺のこと見てたの?」という気持ちになった。 僕は当時「俺の藤井」を地元の映画館にてライブビューイングで見ていた。 そして、終了後全く同じようなリアクションをしていた。 に杏果が入る時ですら受け入れに相応の時間がかかったのに、いきなり2人入れるとかある?という会話をした記憶がある。 また、この章ではぁぃぁぃの年齢離れした洞察力にも触れられる。 泣くときは、泣いているところを見られたくないから、すぐにトイレに駆け込んでいました。 (中略)でも、なぜかぁぃぁぃに見つかるんですよ(小林) ぁぃぁぃのこの洞察力はどこで培われたものなのだろうか。。。 本当にオバケである。 改めて、ぁぃぁぃがというグループでいかに大きな存在だったかを痛感したポイントでもある。 第5章 連鎖する苦境 この章では、快進撃を続けるに訪れる苦境、ひなたのとぽーちゃんのについて描かれる。 近藤キネオ氏は当時のひなたの様子をこう語る。 インタビュー中にずっと泣きながら、メンバーがお見舞いに来たときの話をするんですよ。 お見舞いに来た小林がジュースを買って、それを落としてコロコロ転がったとか、そういうことがおかしくて、うれしくて、やっぱりに戻りたいと思ったって。 彼女たちはこの時点で何度も1万人規模のライブを成功させているプロのエンターテイナーだった。 しかし、その中身はまだ10代の女の子だ。 誰よりも歌を大事にしていたひなたが向き合うにはこの病気は本当に重いものだっただろう。 時々忘れそうになるが、ひなたのもぽーちゃんのも完治していない。 あの小さい体にどれだけのパワーがあるのだろうか…改めて実感する。 第6章 別れと覚悟 この章で描かれるのは、2017年2月8日のこと…りななんの死である。 今でも鮮明に思い出せる。 当時、僕は会社の食堂で昼飯を食べていた。 その時、会社の先輩から「ニュース見たか?大丈夫か?」というLINEが入った。 何だろ、と思いのブラウザを開いて目に飛び込んできたのは「 さん死去」という信じられない文字列だった。 思考が止まった。 「大丈夫ですか?」と尋ねてきた後輩に「大丈夫じゃない」とだけ返事をしたが、そのまま昼食を食って、打合せに出て、普通に仕事をした。 なんだか、会社にいる間はずっとボーっとした気分だった。 夜、帰宅途中の家の近所の喫煙所でタバコを吸っていたら、涙がボロボロ出てきて止まらなかった。 そして、家に帰ってまた泣いた。 一介のオタクの僕でそのくらいショックを受けたのだ。 その時のメンバーや運営の様子が克明に描かれるこの章を読むのは本当に辛かった。 家に帰ったら、テレビのニュースで莉奈がランウェイを歩いている映像が流れているのを見て、心の中で『やめて!』って叫んでいtました。 昨日もおとといも一緒にいたのに。 のグループLINEを見ると、最後が莉奈のスタンプだったから、それを見返して、嘘でしょって。 ずっと夢の中にいる感じというか、世界がぐるぐる回って、自分の頭じゃ理解できなくて、でも事実だけがニュースで淡々と伝えられて……それが違和感だったというか、違う世界にいる感じがしました(星名) しかし、その中でも立ち上がろうとするメンバー達の姿も描かれていた。 りななんの死を受け入れることも困難な状況だ。 僕は本書を喫で読んでいたが、このあたりから涙をこらえるのに必死だった。 ていうか、泣いていた。 藤井さんは、気を遣って「みんなの気持ちを尊重したい」って最初は言ってくれました。 もう無理だと思ったら、やめてもいいよって。 でも、私はすぐにそれはないなって思った。 せっかく莉奈が残してきた、頑張って積み上げてきたものをここで手放したらいけないって思ったから。 しがみついてでも、私はにいなきゃいけないと思いました。 (安本) 第7章 終わりなき激動 この章ではの再始動、そしてぁぃぁぃの転校に触れられている。 ここで印象的だったのは、各メンバーの反応である。 「前の年から、そろそろかなって思っていました。 (真山)」「あいかがリハでこんな表情をするなんて、いつもと違うなって。 (星名)」と話すのに対し、安本さんは次のように語った。 まさか、このタイミングでって思いました。 ショックでしたね。 私は、『7人のを好きになってほしい!』って、あんなに大勢の人の前で大きな声で言ったよ!すっごい決意で言ったよ!あいかも聞いたよね? を追ったドキュメンタリームービー『Everything Point5 Another Edition』でも、ぁぃぁぃの転校発表時に安本さんがすごく強張った顔をしていたことを僕は今でも覚えている。 また、ここでは美怜ちゃんが食らった文春砲にも触れられている。 ひなたやぽーちゃんがブチギレていた様子が印象的で面白かった。 もちろん僕も「どーなの?」とは思うが、ぽーちゃんが語ったことがすべてだ。 結局、美怜ちゃんって憎めないんですよね。 あと、みんな美怜ちゃんのことが好きなんです。 だから時間が経つと許しちゃう。 本人が意外にケロッとしている様子だと、たまにイラっとするけど(笑)。 第8章 再びの危機 この章では、ぁぃぁぃ転校後のライブそして、美怜ちゃんの事故について描かれる。 ぁぃぁぃ転校の翌日に行われた「ebichu pride」の舞台裏について克明に描かれるが、驚いたのは、新メンバーオーディションの発表する予定だった校長が本番のパフォーマンスの気迫を見て、止めたことだ。 僕もそのライブには参加していたが、本当にすごい気迫を感じた。 普段の大学芸会や前日のようなコンセプチュアルな側面は出さず、ひたすらパフォーマンスを軸にライブは進行していく。 曲間をシームレスにつないでいく伝家の宝刀もキレキレに冴え渡る(の前後ではオサカナPの照井さんが作った部分もあったようだ)。 「ここで見せなきゃどうするんだ!」というメンバーの気迫が表れていた。 こうやって、何度目かわからない再スタートを切ったを襲ったのが約1年後の美怜ちゃんの事故だ。 病名は「、左側頭部骨折、および外傷性」という事だ。 美怜ちゃんは2019年途中から限定的ながらもパフォーマンス自体には復帰していたので、まさかそこまで重い怪我だったのか、、、と驚いた。 しかし、いったいどれくらい障害が訪れるのだろうか。。。 なんでいつもにばっかりって、やっぱり思いましたよ(安本) 第9章 夢のその先へ ここでは、10周年を記念して開催されたMUSiCフェスのことが、そしてメンバーのこれからのへの思いが語られる。 あまりここについて語るのも野暮だろう。 本書を読んでご確認いただきたい。 僕が当時書いたMUSiCフェスのエントリでも貼っておこう。 全編を通して この本の最後には写真コーナーがあり、MUSiCフェスの写真そのコーナーの表紙を飾っている(下記リンク)。 本書を購入後、このページを見た瞬間に急に涙があふれた。 たくさんの困難に打ち勝つ…というよりは、どうにか支えあって、受け入れて活動してきた末にたどり着いた10年目の集大成ともいえる観客たちの前に佇む彼女たちの姿は本当に強く、美しく、、、心から「」と思ったのだ。 これは心臓のドラマだ。 のこれから ~「」を聞いて~ そして、本書では語られていないが、にはまた新たな困難が訪れている。 僕の推しでもある安本さんの長期休養だ。 先日発売されたニューアルバム「playlist」に収録された1曲「」はメンバーが作詞したものだ。 その中にこんな一節がある。 出逢ってくれてありがとう 見つけてくれてありがとう 神様は見てくれなくても 気づいてくれる人がいる 安本さんが復帰できるかどうか、に幸せな未来が待っているかどうかは誰にもわからないし、が歩んできた道のりは、神様がいるのなら恨みたくなるようなものだった。 だとしたら、のこれからを支えられるのは「人」だけだろう。 僕はこれからも、と安本さんに幸せな未来が来るように、微力ながらCDを買って、ライブに行って、ブログを書くこととしよう。 そうやってアイドルと、推しと共に自分のを刻んでいくことがオタクとして生きるという事だ。

次の

楽天ブックス: 私立恵比寿中学HISTORY

幸せ の 貼り紙 は いつも どこ か に

購入の際はご注意ください。 私立恵比寿中学、結成10周年記念本が完成! 2009年のグループ結成からメジャーデビュー、メンバー変遷、 数々の困難を経て2019年に「MUSiC」フェスを開催するまで、 私立恵比寿中学 エビ中 の濃密な10年の歴史を書籍化。 メンバー、元メンバー、家族、スタッフへの長期取材をもとに構成されたドキュメンタリー本。 グループ誕生秘話、メンバー間の確執、降りかかる試練、それぞれの葛藤、そして別れ。 あの日あの瞬間、彼女たちは何を感じていたのか。 そして、なぜここまで走り続けてきたのか。 撮り下ろしグラビア、秘蔵写真も収録した永久保存版。 私立恵比寿中学・スターダストプロモーション全面協力のもと、 初めて明かされるエピソードと貴重な証言で綴られる、 エビ中ヒストリーのすべてを網羅した記念碑的作品です。 内容は変更になる可能性があります。 この本を読み終えて 改めて現エビ中メンバーの人柄、キャラクターがあったからこそグループが存続してきたのだと 強く思います。 ファミリー(彼女たちのファン)としてはとても貴重な記録にふれさせてもらえています。 いつもキラキラの笑顔でいるエビ中の裏側、人間らしさを感じる一冊です。 以後、多少のネタバレを含みますのでご容赦ください。 またこの文の「章」の記載については多少ズレや改編入がありますので合わせてご容赦ください。 結成当初からメジャーデビュー、ゴールデンエイトに至るまでの章は 思春期のメンバー間にある確執や微妙な距離感がよく感じ取れ、また旧メンバーからのコメントも あり当時を知らない者(自身も含め)にとっても貴重な情報でした。 各メンバー目指すもの、感じる事、抱える不安や期待もバラバラでグループとしても未熟であったことは 想像に容易いですが、コメントでそれに肉付けをし当時のエビ中を知るには最適な著書です。 それにしても小林中山の加入はエピソードも豊富で面白いです。 この著書にはありませんが レッスン帰りの寒い日にびしょ濡れの靴で二人でラーメン食べて帰ったね、という話好きです。 周りはサラリーマンしかいなくて…なんて、当時の幼いふたりを思うと厳しかっただろうなと。 転入がふたりだから良かったし、小林も中山も素晴らしい人物ですね。 8人体制、柏木の突発性難聴、小林のバセドウ病、松野の急逝、これらの章に関しては 読んでいてもやはり辛いものです。 病気については何とか克服はできたものの、メンバーの喪失は今でも耐え難い事実です。 しかしながら、当事者の気持ちや事実の時間経過など当時知れなかったこともたくさん 書かれており改めて松野を失った事実を抱え、メンバー、スタッフが活動を再開し現実に 立ち向かったことに敬服します。 エビクラシー、廣田転校、星名の週刊誌報道、ebichuprideの章に関してここが一番興味深かったですね。 休止期間からエビクラシー以前にやはり廣田の転校についてはファンの間でも薄々感じていたものがあり、 受け入れられない安本と容認派の真山星名、喪失感の強い柏木小林中山と各々感じ方が違うこともやはり 個性でしょうか。 安本に関しては当年のファミえんリハ中にブログで謎の怒り泣き顔のアップを残しており、 廣田脱退を伝えられた当時の心象を象徴するものだったのだなと感じました。 安本はやはり残された7人でという気持ちの強さは並々ならぬもので、廣田との感情の差異は まるで裏と表、松野の件に対する答えが真逆であることの残酷さがちょっと辛くもありますが どちらのメンバーの心情にも理解はしたいと思います。 そして廣田転校発表からの校長(チーフマネージャー)の迷走ぶりがまた面白い。 (面白がって御免、校長) 結果論として現在に至り、間違った選択をしなかった校長はやはり周りのスタッフ、メンバーの人柄に 助けられたもので、その事は校長も承知の上でしょうが、引き続き彼女たちと邁進していってもらいたい と思っています。 そして、伝説の現場ebichuprideまでの過酷なレッスンの間に起きた週刊誌報道。 当時外野のファンが騒めきファンもどきが叩きましたが、エビ中内部での事は全く漏れ聞こえてこず、 でも柏木、小林が憤慨したことはちょっと驚きでした。 特に小林がそこまで怒るとは、、メンバーとの食事でお寿司をラーメンに変更させてしまい 「サーモンなら食べられる」と泣いてた人が憤慨とか本当に意外。 成長です。 自分としては星名を人間として見ていますので、スキャンダルは彼女の活動に悪影響はあっても特に 止めも批判もするつもりはありません。 でもそのことがあってからの3日4日の武道館公演はちょっと奇跡的というか感慨深かったです。 現場にいたので思い返しても両日とも素晴らしい公演でした。 そしてエビ中プライドはやはり誇りに 思います。 これも結果論ですが成功を収めたことはとても良かったですね。 真山安本中山がこの件をどう感じたかも知れたら良かったかな。 そして、星名負傷から現在への章 星名負傷の当日幕張にいました。 当時はやはり騒然としましたね。 何せ詳しい報道が出ない。 リハ中の負傷による不参加しか情報がなく、ツイッターなどで転落の情報が出ましたが詳細不明 翌日復帰するのかしないのか、その後の活動はどうなるのか、本当に心配しました。 その後、頭部の負傷、当面休養等の発表がありましたが、そこに至ってもこの著書が出るまで 診断名や詳しい症状は公表されませんでした。 これだけはね、運営と校長を批判します。 多少オブラートに包んだ発表だとしても、これだけ危機的な状況だったのなら、もっと早い公表が あったほうが良かったと思います。 もし危うい状況に急変したならもう取返しはつきません。 これも結果論で星名の回復が症状に対して良かったから事なきを得ただけ。 ただこれ以上は言わない。 しかし、公表しなかった事と星名の頑張りもあり、松野の夢であったMUSiCフェスの成功があったこと は良かった。 公表してしまったら、主役が星名になり兼ねなかったし、これも結果オーライ。 ともかく紆余曲折、満身創痍、エビ中はそれでも進む。 計画を立てたところでうまくいくものでもないし、突き進むしかない。 彼女たちの限られた時間をファミリーとしてこれからも見届けたい。 そう思える一冊でした。 あまり裏側を知りたい人間ではありませんでしたがとても良い本でした。 やっぱり松野の話は知りたかったし、星名の負傷の話も知れたので。 よく知らない人やライト層が彼女たちのパフォーマンスを 今から見て、辛い事乗り越えてみたいな印象はないのでは? そこは普段は強調されていないので。 彼女たちを知っている人は彼女たちが内包する事象も わかっているからそう見えるのだと思います。 ただの杞憂です。 それから、 ブレイクしないのは彼女たちのせいではないです。 実力は充分。 露出の少なさが原因です。 プッシュする時期が早すぎた感があるのが残念。 一般の人は幼いアイドルに興味ないでしょうから。 ゴリゴリ押すならメンバーが大人になった今だったなと思います。 エビ中の名前と存在は知っていましたが、ちゃんと見るようになったのは「俺の藤井」(2014)からでしょうか。 カホリコが新メンバーになったタイミングで、カホリコというよりメンバー全員よくは知らない人たちでした。 徐々に8人のメンバーを知るようになったのは、やはりテレビの地上波の影響が大きかったと思います。 「エビ中Hiランド」だったり、「エビ中グローバル化計画」だったり、「甲殻不動戦記 ロボサン」だったり。 ライブの彼女たちも素晴らしいけど、それとはまた違った人間的な魅力が垣間見られて、面白かったな〜。 また何かやってくれないかな〜。 初期のメンバーのめまぐるしい入れ替わりや、9人から8人、7人、6人となっていったことの経緯など、心が苦しくなるような記述が続きます。 実際にあったことだし、それを語らないとエビ中を語ったことにはならない、ということは分かりますが、氣志團万博2013(初参戦時)で森山直太朗を3回泣かせたこととか、自分が知らない武勇伝も含めて、ほっこりすることだったり、心が踊るようなエピソードもたくさん載せて欲しかったと思います。 5年も続けている秋田分校って何きっかけで始まった何なの?ということも載せて欲しかったし。 とにかく、これまで色々ありすぎたんだから、もう何事も無く、心置きなく活動に専念してほしい。 ・・・なんてことを書いているうちに、安本彩花さんがしばらくお休みするという情報が。 乗り越えられない試練は与えないとかいう神様は、これ以上エビ中に何をしろというのだろう? エビ中を見てると幸せな気持ちになれるのに。 そういう人はいっぱいいると思うのに。 このままいくと「幸福の王子」の銅像の王子とツバメになってしまいそうで怖いです。 「満身創痍の全力エンターテインメント」とはよく言ったもので、さすがは岡崎体育。 エビ中の本質を見抜いていたんだなあ、とその慧眼ぶりに驚嘆させられます。 エビ中がこれからどのくらい活躍できるのか分かりませんが、末長く、そして幸せに活動していただいて、また「私立恵比寿中学 HISTORY」の続編が読める日を心待ちにしています。 オタクは盲目であるとはよく言われるが、なるべく中立な立場で批評しようと心がけても高評価をせざるを得ない作品だと思う。 確かにネガティブな要素を含むエピゾードは多いため、中盤では特に重さを感じるかもしれない。 しかしドキュメンタリーというのは正より負の側面にフォーカスしやすいものであるし、実際あってはならないほどの苦難を幾度となく乗り越えてきた経験はエビ中の最大の側面の一つに違いない。 最後には普段のエビ中のライブのような温かい読後感に包まれるという点で、エビ中のドキュメンタリー本としての完成度は相当高いと感じた。 途中かなり深掘りしたエピソードもあるものの、エビ中の変遷やこの業界の動向、さらにより抽象的な捉え方をすれば10代の少女達が必死に自分や他者、音楽と向き合う姿を目の当たりにできるこの作品は、エビ中ファミリーのみならず全てのアイドルファン、果てはエビ中とは無縁の人々にも届いて欲しいと切実に思える。 読了後エビ中への愛着が一層強くなっていることに気づいた時、エビ中が「幸せの貼り紙はいつもどこかに」を体現し続けていることを身をもって実感するだろう。

次の