かねこ みゅう じ。 【31選】知れば知るほどかっこいい!世界的名ピアニストランキング31選!

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かねこ みゅう じ

埼玉在住、小学生と幼稚園児の二人の子持ちで、73年製になります。 今更遅いかな~と思いつつ、お仲間に入れて頂けたらと思いまして、思い切って書き込みました。 朝起きれるのか?う~んわからない・・・ 昨日10月のヴァネ申し込みしました。 1人で参加しますが楽しみです! みゅうさん、はじめまして私も埼玉です、 だいぶ年上ですが、楽しくおしゃべりしましょう。 みなさんお久しぶりです。 最近つかれてしまって近くの温泉に行ってきました。 大分よくなって明日4月の雪のディレクターズカット版をみにいくことになりました。 少し遠いですが頑張って行ってきます。 れおさんヴァネスのいければいいですね。 このメンバーの人は他に行かないのですね。 残念!私はきっとまたイベントがあると信じてまちます。 私も埼玉県民です。 よろしくお願いします。 みなさん、お久しぶりです。 れおさん、ヴァネス申し込んだんですね。 あたるといいですね。 私も仕事じゃなければ、いきたかったです。 スレ立ててまだ10日くらいですから。 私も埼玉県民です。 どうぞよろしく。 はじめまして。 かねこままといいます。 一応、東京ですが、埼玉に近い東京です。 れおさん、チャットですか? 凄い!入力の遅い私には到底無理な話です。 youさん、温泉ですか?いいなぁ~疲れはとれましたか? マキコさん、先日なるとも見れない!とあったので、私の見た他のサイトを紹介しようと思ったのですが、あまりに時間がかかってしまい、私がカキコしたときにはすでに解決済みでした。 気持ちだけで、うれしいです。 今まで、パソコンあまりさわっていなかったのですが、皆さんにいろいろ教えてもらって、楽しくなってきました。 がんばりまーす。 昨夜は高校のチャット同窓会なので全国に散らばった友達と話して盛り上がりました。 マキコさんわたしも日々勉強のつもりで時間があればパソコンさわるようにしてます、でもわからない事だらけです。 youさん温泉に映画とお楽しみ続きでいいですね。 きっと前のスレ読まれていると思いますが、今度オフ会の予定があります。 F1はジェリーで、F2がヴァネor仔か?って感じです。 来月のヴァネは、悩んだ末申し込みしませんでした。 実は私も73年とか、埼玉とか、小学生と幼稚園のお子さんがいるとか、みゅうさんと言うHNとか、もしかして?と思っていましたが、やっぱりそうでしたか! 先日はありがとうございました。 あの時は、とても楽しかったのですが、地方の方ばかりだったの近くにも迷友ほしいなぁ~って思って!こちらでもお会いできて嬉しいです。 youさんは、あの仔にハグされたんですね~。 いいなぁ~スゴイラッキーじゃないですか!!! 今日の放送見てまた改めて羨ましく思いました。 仔のDVDも欲しくなりました。 ところで皆さん、今度発売される限定BOXセット購入されますか?はっきり言ってDVDは持ってる内容だけど、特典にひかれて今迷ってます。 最近F4にお金つぎ込みすぎなので…。 リマさんとみゅうさんすでに会われていたんですね、 偶然とはいえすご~い。 みゅうさん3日大歓迎ですよ。 リマさん、私もc-pop見て、DVDほしくなりました。 クリアファイルにひかれて、限定box、華流shopで、予約してしまいました。 渋谷まで取りに行かなければ。 めんどくさいです。 おまけに弱いです。 お元気ですか? 私はしばらく具合が悪くて寝込んでいました。 台風のせいなのかだるいし、熱は出るし、きつかったです。 れおさん っということで映画も行ってません。 残念!友達いわく 全然違う映画のようだといってました。 ゴシレはまだ行ってなくて 年内一杯だそうです。 みなさんはCーPOP見れるんですね。 いいなぁ・・・私は見れないので友達に頼んで撮ってもらってます。 なので7話ぐらいまとまらないとわたしのてもとにこないので、今私はお預けです。 仔特集なんですよね。 あーみたい。 我慢します。 そんなにリマさん印象深い感じなのかしらん。 今度お会いできるの楽しみにしてます。 マキコさん 私も限定とかおまけとか言う言葉に弱いのです。 実は旭イベの時日本限定ボタンのMiaのネックレスを買っちゃいました。 今度お会いするときしていこうかなぁとおもってます。 久しぶりに 都会に出るし・・・目印にしてください。 みんなで見て 盛り上がりましょう。 最近なんか新しい情報はないですか?小さなことでもいいので教えてもらえたらうれしいです。 よろしくおねがいします。 写真集は重たくて申し訳ないですが是非見たいです。 みなさんサイレンスの写真集は買われましたか?みんな買ってないようなら私も持って行きますが、自筆サイン入りです。 でもさすがにクリアファイルは断念しました。 HMVだと16000円くらいだし、郵送だから。 私がもたもた入力していたら、れおさんのカキコ入ってました。 れおさんの写真集もぜひ見せていただけたら嬉しいです。 何だか皆さんにばっかりお願いして申し訳ありませんが、私の持っているようなものは皆さんも持っているようなものばかりだと思うのですが、何か希望あったら言ってみて下さい。 持っていたらお持ちします。 楽しみにしています。 みゅうさんのアドレス知っています。 集合場所連絡しておきますね。 れおさんも、重くて大変だったら無理なさらずに。 それに、まだ開封してないのを見せていただくのは申し訳ないです。 youさん、れおさん、楽しみにしてます。 私も、迷歴浅いので、たぶん皆さんの持っているものばかりだと、思います。 さきほどelephant-farmで、F4everの会報のバックナンバー発売してたので、申し込んだらNO1は、もううりきれでした。 ここのところF4にお金つかいすぎです。 F4貧乏です。 最近ファンクラブに入った人がたくさんいるという事ですよね。 ほんとに次から次へと発売ラッシュですね、私はここ最近は雑誌も立ち読みですませています。 スー貧乏へまっしぐらです。 ジェイの方もよろしくお願いします。 私も旭準備できました。 ファンが多いのは、いいことですが、チケットなかなか買えなくなっちゃいますよね。 ちょっとだけ、見せてください。 うれしいです。 でも、荷物ふえてしまいませんか? 私も、もしDVD見れないと申し訳ないので、本物と両方お持ちしますね。 NO2,3は、購入できました。 れおさん、何も知らなくてすいません。 アジアのカリスマ歌手と言われてますね。 私は2月に彼の日本初ライブに行きまして、かなりはまりました。 C-POPとかにでてます?きっと顔をみればわかると思います。 最近、なかなか名前がおぼえられなくて。 そんなに前じゃなかったような気がしますが・・・6. 7月頃かな?ちょつと記憶が定かではありませんが。 何も知らなくて、恥ずかしいです。 また、聞いてもいいですか?もっと、勉強しておきます。 遅くまで、お付き合いさせてすみませんでした。 明日は、娘の学園祭に行きます。 昨日仕事で話過ぎたらとうとう声が出なくなり だまってるネットでお話しようとカキコしてます。 youTubeは旭イベのとき偶然お話した方が7話までは日本語字幕で 見れるわね。 と言われていました。 私も詳しくきけばよかったんですけど一緒に行った人が初めての人とお話しするのが嫌いな人で聞きづらく そのままにしてしまいました。 失敗だった。 こういうときは遠慮してる場合ではありませんね。 お役に立てなくて残念です。 字幕有なら、是非見たい! 皆さんは、DLして中国語でも見たりしていますか? リマさん、メールありがとうございました。 お久しぶりです。 なかなか書き込みできなくてすみません。 運動会やら、学校説明会やらあり、ばたばたです。 書き込みは、チラッと覗かせていただきましたが、 なかなか書き込みまでする余裕がありませんでした。 ABCDEF4は観ましたか? レンタルされているそうですが・・・ オフ会、もって行くようのものがないです。 良いのでしょうか? 最近、真剣に迷になった身なので・・・ 私は、韓流にも手をつけたりしていました。 なんせ、ドラマとか。 コミックがすきなんです。 確認までです。 みゅうさん、韓流も良いですよね。 純粋で・・・ また、語れそうです。 よろしくです。 リマさん、もしかしたら、友達連れていってもいいですか? 彼女は、仔迷で、パソコンがないので・・・ 書き込みが出来ません。 みゅうさん、かねこママさん、私も韓流好きですよ。 コンサート等も行ったりしています。 最近は7月に行ったっきりですが。 今度お会いしたとき話しましょうね。 もしなにかDVDなど貸しますが皆さん持ってるんじゃないかな。 ここに名前いれていいものか。 よかったらパソコンメールへ 連絡ください。 借りに行くぞ!なんて気合入れて行ったら貸し出し中だったりしてね。 リマさん、みゅうさんが必要ならわたしのメールアドレス教えてもらえますか? 白色巨塔をみてるのはジェリーに会いたいからで意味なんてわからなくても表情でわかりたいって感じで見てるんですが最近欲がでてきてしまって・・・ 先ほどstar Jerryの会員番号がメールで届きました。 確認してみてくださいね。 日本のドラマより面白いですよね。 何度もみたことありました。 そうだったんですね。 今日コミックの、「花より男子」の完全版の最終巻がでたんですが、ドラマとだいぶ違いますが、道明寺すてきです。 おもしろいので、おすすめなんですが。 よかったら、お貸ししますけど。 youさん、会員番号とどきました。 なんかうれしいです。 かねこままさんお久しぶりです、3日はそれでOKですね。 お友達大歓迎ですよ、仔ファンミでのyouさんの話を聞かせてあげなくては。 ここは韓流ファンも多くてオフ会はそちらの話でも盛り上がりそうですね。 マキコさんジェイわかりましたか、華流の雑誌にも結構でてますよね。 花男は娘が買うので大丈夫です、娘はアニメ好きでして(我が家ではアキバむすめと呼ばれてます)、家にはかなりのコミックがあり、スカパーもアニメ番組に占領されてます。 みゅうさん、 メール届いていたのですね~良かったです! 3日楽しみにしてます。 かねこままさん、 お久しぶりです!お友達勿論OKですよ! でも、人数結構増えてきたので、予約した方が良いでしょうか? マキコさん、 花男最終巻見たいです~。 れおさん、 私9日に申し込みしましたが、まだ届いてません。 今朝、携帯にメールきました。 リマさん、最終巻だけでいいのですか。 全部で20巻ですが、何度かに分けてお貸ししますけど。 私は、友達から借りて、コミックから、はまりました。 ジェリーって有名人なのに普通に見に行っちゃうんだなぁと。 それでは日本にいるってこと?なんだかワクワクしてきちゃった。 何人になるのかな?多くなったら時間も少ないし、いろんなところ巡れないですよね?やっぱり予約したほうがいいかもしれませんね。 好きなのはBASARAとかも好きですよ。 コミック好きな人でお勧めなどありましたら教えてください。 プリンス系でよいのなら、予約入れたほうが良いでしょうか? youさん、メール確認しました。 ありがとうです。 漫画大好きです。 プリンセスの、王家の紋章にはまっています。 エジプト物です。 連載30周年です。 空港で、日本から到着した、江口洋介にあってしまったようです。 白い・・・2人があったのですね。 何人かいらっしゃるのかと思いました。 カン君のツタヤで出てないもので何かお持ちのはありますか? 出てるのは全部見てしまいました。 主題歌だけなんですが・・・ 切ないような感じがいいですよ。 旭はどうやらマドンナはみてないようですね、雑誌の仕事だそうですが、それだけ?いろいろ妄想してしまいますCMとか撮ってないかな~。 北京でヴァネがカンタと流星雨を歌ってる動画を見てヴァネコン思い出しました、日本でもヴァネカンでコンサしてほしいです、ヴァネコンのアンコールにカンタ出てきた時の盛り上がりはハンパじゃなかったですもん。 エバーさんでUPされておりましたが、来月のヴァネは全員にチケットとれたようです。 抽選するほどの人数ではなかったのかしら?それはそれでちょっと複雑・・・これから新しいうちわ作りに励みます。 最近忙しくて、サボっていました。 かねこままさん、7人でも予約なしで大丈夫ですか? せっかく初めて皆さんとお会いするので、一緒に座りたいと思ったのですが、なんせお店の様子も分からないので心配になってしまいました。 11時半までに行けばガラガラなら大丈夫とも思うのですが…。 れおさん、ヴァネのチケット取れて良かったですね。 あとは、良い席であることを祈るのみですね。 道明寺がNYに行くところまでは読んだのですが、その続きでしたら見せて欲しいです。 ずっと見ていなかったので、37件も受信していました。 皆さんのアドレス送りますね。 皆さんには、みゅうさんからアドレス送っていただけますと助かります。 さっきも書いたように37件も受信メールためてしまっていたので、あやうく見落とすところでした。 番号は何番代でしたか? 華流netに旭が来日していた記事が出ていましたよ。 検索してみてください。 仔仔の記事もありました。 続きがありますので、持っていきますね。 よろしくお願いします。 確認してください。 皆さん、お店ですが、せっかくだから、バイキングに・・・と言っていましたが、落ち着かないですか? さっさと食べて、デザートやら、飲み物とすれば、お話する時間あるでしょうか? どうしましょう。 りまさん 私は2500番台ですよ。 なんだかスタージェリーだけでこの番号コンサートのときチケット とれるのかしら。 これで感想が聞けるわ。 千番もちがいますね~。 おはようございます。 では、2時までということで、バイキングにしましょう。 場所ですが、地上59階とB1階とどちらが良いですか? やはり、高い所ですか? そちらは、6名以上だと予約できるので、 今の所、大丈夫ですよね。 リマさん、れおさん、まきこさん、youさん、みゅうさん かねこままと佐藤さん(友達です) の7人で予約取りますが、よろしいですか? 明日の昼にカキコミ確認しますので、都合をお知らせください。 3日前までに予約いれないといけないので、れおさんのカキコミと、リマさんに確認で一応予約入れましたが、あちらから連絡があってから、予約確定になりますので、また、連絡しますね。 ありがとうございます。 席の方は、大丈夫だそうなので これで一応、お店は決定という事で・・・ 当日、楽しみにしています。 れおさん、ヴァネちゃんの27日、私達も行く事になりました。 あとは、3日を待つばかりです!楽しみ~! 私、阿旭迷です。 知らない間に話が進んでいました。 おまかせしてしまいましてすみません。 そうそうこの中で写真集お持ちの方いらっしゃいますか。 私がもっていきますが、ちょっとお聞きしたいので・・・ 私はいろいろ考えましたが旭迷です。 あとF4のスペインとか東京のとか流星のとかなら。 でも仔仔のは持っていませんが…。 ヴァネ行くんですか、嬉しいです、盛り上げましょう! youさん、わたしの持っている写真集はリマさんと同じものと、サイレンス、去年のペプシ(かなりショボイ)、COMIC MAN、ケンの料理本ぐらいしかないです。

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金子三勇士

かねこ みゅう じ

1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれた金子三勇士さん。 まだ20代と思えない、エレガントさを湛えた演奏で注目される 日本とハンガリーのハーフで、リストの演奏などで高い評価を受けてきたピアニスト金子三勇士さん。 日本デビュー5周年となる2016年、メジャーレーベルのユニバーサル・ミュージックに移籍しメジャーデビューを果たし、チャーミングさのある貴族的端正さと、クールな中に濃厚な情熱を秘めた演奏で「これは……イケメンなピアノだ!」と感動し、インタビューしたいと思ったところ、実現しました! 9月にはなんとピアノ・ソナタ5曲を含むコンサートも開くと言う、スターの道を歩む三勇士さんに、ピアノを始めた子どもの頃の話から、ピアニストとしての思い、まさかの趣味まで、伺いました。 コダーイに遡る音楽教育に出会った子ども時代 ガイド大塚 以下、大 :ピアニストになるに至った経緯を教えていただけますか? 家庭に音楽はありましたか? 金子三勇士 以下、金 :ありましたね。 両親兄弟は音楽家ではないのですけれど、音楽好きの家族で、様々なCDをかけたり、趣味でちょっと演奏したりしていました。 母がチェロで、父がギター。 そして2人いる兄弟がピアノを習ったのですが、とても怖い先生だったそうで、共に非常に短いピアノ人生を終え、誰も使っていないアップライトピアノが残ったという。 そういう環境に生まれました 笑。 大:準備が整った感がありますね 笑。 金:損なのか得なのか、ですけれどね 笑。 そして、ちょうど僕が生まれた頃、両親が共働きで忙しく、ハンガリーの母方の祖母が来日して子育てを手伝ってくれることになりました。 その祖母というのが民族音楽の研究者であり、音楽教育者を育てる教育者で、それゆえ一緒に歌を歌ったり、音楽的なちょっとした遊びなどをしてくれたのです。 大:なんと、それは幸運な音楽キャリアのスタートですね! 金:そうですね。 元々彼女自身が子どもの頃、ゾルタン・コダーイ ハンガリーの作曲家 の考えにより作られた子どもの才能を見出すための音楽学校に通っていて、日常的に音楽に触れることが子どもにとってどれだけ楽しいかをたぶん身をもって知っていたのですよね。 それゆえ子どもや孫にもそれを体験させたいという気持ちがとてもあったのだと思います。 ですので強制的なことは全くなく、常に「楽しく歌でも1曲歌ってあげようかしら」といった感じで接してくれました。 大:あぁ、楽しみながら、というのはやはり重要ですよね。 金:ですね。 そうして音楽に興味を持つ土台ができ、2、3歳からピアノを弾き始めました。 ピアノの音が幼いながら好きで、最初は勿論楽譜も読めず、CDを耳コピーして真似して弾き始めました。 うまくいかないところは祖母がサポートしてくれ、2人で楽しくずっとやっていたのですが、5歳の夏休みに家族で親戚を訪ねにハンガリーへ行くことになりました。 その頃にはバルトークの曲集を弾けるようになっており、1時間くらいは弾けました。 大:え!? すごすぎです! 金:いや、遊びですよ 笑。 大:遊びが高等すぎます 笑。 金: 笑。 でも、本当に遊びだからこそだと思うんです。 好きだから「じゃ、次、じゃ、次」みたいな感じで。 それで祖父母もやはり親戚に自慢するわけですよ「この孫がすごいんじゃ」と。 先んじてヴィデオに撮って送っていたので、僕がハンガリーへ行く頃には、親戚一同が僕のことを知っていて、相当有名になっていたという 笑。 それで訪ねた先に元ピアノの先生の親戚がいて、フルコンのピアノ フル・コンサート・ピアノ。 コンサート用の大きなピアノ が2台置いてあったのです。 普段アップライトでしか弾いていない自分からしたら「これはすごい環境だ」ということで、食事にも興味を持たずにピアノを弾かせてもらっていたら、その親戚のおばちゃんも、元ピアノの先生の血が騒いで、料理もそっちのけでいろいろ見てくださり 笑 、「これはもう少し真剣に考えた方がいいのでは?」という家族会議に発展しました。 そこで「良い先生を紹介するから、とりあえず体験レッスンだけでもしてみたら?」と紹介されたのが、結局通うことになったバルトーク音楽小学校の先生なのです。 この方がまたすばらしい、一言で言うとマリア様のような優しいおばあちゃまで、子どもながら「僕はここでピアノを習います」と細かいことを気にせず親に訴えました。 親からは「一緒に行けないよ、行くなら一人になっちゃうよ?」と何度も確認されたのですが「行きます」と言い、結局6歳から親元を離れハンガリーで祖父母と暮らしながらピアノのレッスンに通うことになりました。 親は「どうせ寂しくなってすぐに帰ってくるだろう」という気持ちで送り出したと思うのですけれど、私としては自分で決めたことなので「これはもう後戻りできないな……」という。 変な頑固さですよね 笑。 大:6歳なのに 笑。 大変だったことは何ですか? 金:大変なことばかりでしたけれど「自分は何人なのだろう?」というのが非常に難しかったですね。 日本にいる時も「普通の日本人じゃない」という感覚がありましたし、ハンガリーに行っても半分外国人みたいな扱いをされました。 学校ではいじめにあったりといろいろなことがあるのですけれど、アイデンティティー探しというのが非常に難しかったです。 あと、両親兄弟から離れて過ごしているので、何かあったときに頼れるのが祖父母しかいない。 とはいえ祖父母も高齢なので、迷惑もかけられない。 例えば反抗期になっても、親じゃないのでぶつかっていけなかったですね。 大:あぁ、隠れてタバコを吸うくらいしかできなかったと。 金:吸わないですよ 爆笑。 大: 笑 非行には全く走らなかったですか? 金:はい、そういう環境でしたからセルフコントロールが非常に強かったですね。 「祖父母に絶対に迷惑をかけてはいけない」というのが常にありました。 リストとの出会い フレンドリーに何でも話してくれる三勇士さん 大:金子さんというとリスト弾きという印象もあるのですが、「リスト」と出会ったのはいつ頃ですか? 金:ハンガリーに住んでいた後半の5年間、11~16歳の期間にリスト音楽院に入学させていただきました。 そこで初めてリストという人物と出会いました。 とはいえ「リスト音楽院に入ったら朝から晩までリストを弾くのだ」と思ってたのですが全然そんなことなくて、第一回目のレッスンでいきなりバッハの楽譜を渡されて「え?」と。 「バッハ音楽院じゃないのに……」と思ったのですけれど、そのうちそれがなぜなのか分かるようになってきました。 バロックの4声コラールをひたすら歌わされたり、ソルフェージュは和音の基礎的な勉強から入っていったりしていたのですが、リスト自身がそういった基礎を重んじる考え方を持っていた人だった、というのがだんだん分かるようになりました。 音楽以外の授業でもふいにリストの名前が出てくることがあるんですよ。 例えば、歴史の授業で、ヨーロッパで大洪水があった時代に「リストもチャリティコンサートを開きました。 貴族から集めた募金を自ら被災地に持っていって支援活動をしました」などと先生が言うのです。 「え、ちょっと待って! リストってそんなこともしてたの?」と。 自分が今まで音楽辞典で読んでいたフランツ・リストとは全然違う顔がたまに出てくるので、その度に図書館へ行って調べるわけですよ。 そういった事柄から見えてくるリストというのがいて、改めて彼の楽譜を読むと見方も変わってくるのです。 作曲家としても様々な変遷を経ていて、若い頃の作品から、文学、哲学に興味を持ち旅を始めて作風が変わり、晩年には宗教学に入り込みスピリチュアルな作品の数々を生み出すという感じで、本当に様々なことに挑戦してきた人物。 非常に尊敬できる人だと今でも思っています。 大:やはり三勇士さんにとって特別な作曲家なのですか? 金:そうですね。 彼はよく理解されていないと思います。 実際はドイツ系で、どれくらいハンガリー人だったのかというのは常に話題になることです。 また超絶技巧がどうのとか、彼は大スターで最前列の女性が失神するほどだったとか様々に言われますが、そうした演奏家としてちやほやされていた時代というのは、20代前半のたった2年半のことなんです。 そこから一回引き下がって作曲中心に様々な活動をし大挫折を何回もしていたときに伯爵夫人に出会い駆け落ちする。 それも時代をいろいろ勉強していきますと、当時はそういったご婦人方との交流ができないと話にならない。 社交辞令と言いますか、当たり前だったのです。 そんな中で駆け落ちしたり、一緒に旅に出たり、ということを見ていきますと、彼はひたすら孤独だったんだなというのが私の個人的な見方です。 常に自分の心の癒しを探し、宗教学にも哲学にも行ったけれど結果的に何も見つからず、結局辿り着いたのが「孤独」という。 そして孤独だからこそ、社会のためにできる限りのことをする。 それはとても共感できるというか、自分が大変な環境に置かれているときこそ人の手助けをしたいというのは、レベルは全然違うにしても自分自身がハンガリーで育ったときを振り返ると、ちょっと分かる気がします。 ですので、僕としてはお客様にリストの全部を知ってほしく、将来的にはもっと様々な作品をご紹介していきたいと思うのですけれど、晩年の作品となるとなかなか渋いのですよ 笑。 それでメジャーデビューするとCDが3枚くらいしか売れないかもしれない。 そういうわけにもいかないので 笑。 きらきら星変奏曲 ハ長調 K. 265 2. 革命のエチュード 練習曲 ハ短調 作品10-12 3. 月の光 ベルガマスク組曲 第3曲 6. ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調 S. 244-2 7. 愛の夢 第3番 S. 541 8. 265 モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番イ長調 「トルコ行進曲」 K. 311 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 「月光」Op. 27-2 <第2部> スカルラッティ:ソナタ ト長調 K. 146 ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op. 66 ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 「葬送」 Op. 35 バルトーク:ピアノ・ソナタ BB 88 <第3部> リスト:ラ・カンパネラ リスト:愛の夢 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S. 178 大: 笑。 で、そう、今回メジャーレーベルからCDデビューとなり、合わせて秋にはコンサートも行われますね。 プログラムは後期激渋リストをやらないのは分かったのですが 笑 、何を弾くのですか? 金:今年2016年は私にとって日本デビュー5周年という節目の年です。 30年や50年ではなく全然小さいのですけれど、自分なりに節目の年として考えたいと思っていたところ、ユニバーサルミュージックさんからCDを出させていただけることになりました。 それで今年のコンセプトをプログラミング含め考えたのですが「一人でも多くの方にクラシック音楽やピアノの世界をもっともっと知ってほしい、特に同年代以下の若い人たちにもっと身近なものと感じてほしい」というのがありました。 それでアルバムもコンサートもフレンドリーなものにしたいと思い、あえて小品の名曲を中心に選びました。 とはいえ小品だけですとやはり今まで正統派のピアニストとしてやって来たところから少し離れてしまうのでモーツァルトとベートーヴェンという古典派をしっかり2曲入れました。 ただ、これだけ有名な作品を並べますと解釈をどうするかというところがポイントになるので、どんなに長年にわたり演奏家と聴衆に愛され育てられた作品であっても、その伝統的な解釈を1度忘れ、作曲家が元々書いた姿、残っている楽譜、そこに込められた思い、そうした原点に向き合って今の時代の中で自分なりに解釈したものをアルバムに残し、また演奏会でお届けできたら良いなと思いました。 大:作曲年代も広くヴァラエティに富んでいますね。 金:リストが「様々な時代の様々な曲を演奏しましょう、好き嫌い言わずにとりあえずやりましょう」という考え方を持った人だったそうで、バッハなどの古い作曲家から、モーツァルト、ベートーヴェン、そして当時の現代音楽であるショパンまでを常に弟子たちに弾かせていたと言われています。 その考え方はリスト音楽院に今も受け継がれ僕自身もそういう環境で育っていますので、9月のリサイタルも、バロックから近現代まで紹介していきます。 改めて名刺代わりの公演であり、もう一回原点に戻って作品と向き合い、ありのままの自分とも向き合い、今の時代とも向き合い、という感じですね。 大:「5大ソナタに挑む」という副題もついていますが。 大:あ、そういう 笑。 じゃ、来年は6大ソナタですね 笑。 金:次は10年までお待ちください 笑。 で、まぁ、そうなのですよ。 柱になるものが欲しかったので、ピアノ・ソナタを5つ並べたのですが、割と時代を網羅できます。 同じピアノ・ソナタというジャンルでも時代と作曲家が違うとこうも違うのかというのを体験していただきたいと思います。 ただ、ソナタだけですと消化不良を起こす方もいらっしゃるかもしれないので、それ以外の作品も間に入れつつ、自分のトークも入れ、いろいろと説明もします。 ですので、楽しんで学んでいただけ、真剣に聴いていただく部分と、リラックスして聴いていただく部分など、多様な面のあるアフタヌーンになるといいなと思っています。 気軽にフラッと来て聴いていただいてもよいですし、休憩のときにお散歩へ行かれてもよいですし、ワンドリンクでリフレッシュされたり、隣の方とお話しされて、また聴きに入ったりと、自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。 大:確かに、プログラム全体を見ると、5大ソナタと聞いて感じがちな「わ、重そう、飽きそう……」という世界とは違うな、と思いました。 金:そうなのですよ。 ベートーヴェンのソナタが5つだとちょっと大変だと思いますけれど 笑。 弾く方もこれだけヴァリエーションがあり、また好きな作品ですと逆に楽しいですね。 「大変じゃないですか?」とも言われるのですけれど、日頃から練習している時間や曲数と比べますと特別なことではないので、好きな作品ばかりに向き合えるというのは非常に幸せで、今からワクワクしています。 大:楽しみですね! 同世代のお客さんにもたくさん来てほしいですね。 金:本当にそう思います。 若い人がクラシックに興味を持ってくださるようにと、実は通常の演奏活動だけでなくアウトリーチ活動もやらせていただいております。 小学校や中学校で子供たちに生で演奏を聴いていただいたりすると、興味を持たない子っていないのですよ。 クラシックに興味を持ってもらうには、やはり周りにも責任があり、環境づくりが大事と思っています。 大:おばあさんから受け継いだコダーイに始まる音楽教育の伝統とも言えそうですね。 金:そうですね。 正にコダーイの頃のハンガリーというのは、もしかすると今の日本に似ていたかもしれないですね。 文化をあんまり大切にしない流れがあったからこそ、コダーイやバルトークはこれじゃダメだと思ったのかもしれないですね。 大:ハンガリーの神髄がここ東京に。 金: 笑。 東京に住む熱い思いと、意外な趣味 池坊の次期家元と対談し、同じ芸術であり「学べることがありそうな世界」と思い、生け花を始め、楽しんでいるそう 大:で、そう、今は東京に戻って住んでいるそうですね。 どうして日本なのですか? 金:とても好きなのです。 この時間が速く流れる世界の大都市・東京に常にいる方が活発になれるのではないかという気がしますし、あと、日本やアジアを拠点にプロとして活動し、逆輸入的にヨーロッパやアメリカに出ていくというケースがまだまだ少ない気がするので、挑戦しても面白いかなと思いました。 未だに東洋人のアーティストは何となく下に見られる感じがやはりありますが「そんなことないですよ」と言えるタイミングを今から楽しみにしています。 日本、アジアでしっかり土台を作ったうえで「いざ海外でも勝負」というのがこれからの目標の一つです。 大:それはよいですね。 今後ご自身はどのようなピアニストに? 金:基本的には幅広く、すべての時代のいろいろなものを演奏していきたいと思います。 ですが、10年・20年先に「この人はどんなピアニスト?」と語られる場合は、やはり「世界のリスト弾きの5本の指に入る人」など、どうしてもリストやハンガリーというのは突き放せないと思うのです。 ですので、そこはしっかりと受け入れ、リストは自分の中でメインになってくると思います。 ただ、リストを弾くには同時に他も知らないといけないということですね。 大:気晴らしや趣味って何です? 金:結構料理が好きだったり、日本の文化をもっと知ろうと思い、生け花をやっていまして、音楽と共通する部分が感じられたり、面白いですね。 それから旅が好きなのですが、おかげさまで旅をする職業なので、観光まではなかなかできませんが、いろいろなところで地元のおいしいものをいただいたり、人々と交流し、景色を見たり空気を吸うだけでもだいぶエネルギーチャージになりますね。 あと意外かもしれないですけれど、お笑いがとても好きです。 ドリフターズから始まって、最近のものまで結構いろいろと見ています。 お笑いもクラシックもお客様を楽しませるという意味で共通するものを感じる瞬間がありますし、私は演奏会で必ずトークもやっていますが、間の取り方などはお笑いを見ていて参考になることがあり、そういう目で見ていたりもします。 大:ドリフまでとは驚きました。 今度ライブで「みゆじ、後ろ!」とか言っちゃったらごめんなさい 笑。 金: 笑。 特に舞台を生中継していた『8時だョ!全員集合』の映像を見ますと、当然ハプニングもアドリブもある中で、どういう風に乗り越えていくのか、というのが非常に興味深いのです。 大:なるほど~、いやぁ、みゆじさん、コンサートホールで金だらいを落としたら、音が響いちゃいますよ! 笑 ***** ということで、まだ若いながらも、冷静に自身や世の中を分析し、フレンドリーに自分の音楽を伝えていく三勇士さん。 2016年は新たな出発となる年だけに、ますます楽しみですね。

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金子 三勇士|アーティスト|音楽事務所ジャパン・アーツ

かねこ みゅう じ

1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれた金子三勇士さん。 まだ20代と思えない、エレガントさを湛えた演奏で注目される 日本とハンガリーのハーフで、リストの演奏などで高い評価を受けてきたピアニスト金子三勇士さん。 日本デビュー5周年となる2016年、メジャーレーベルのユニバーサル・ミュージックに移籍しメジャーデビューを果たし、チャーミングさのある貴族的端正さと、クールな中に濃厚な情熱を秘めた演奏で「これは……イケメンなピアノだ!」と感動し、インタビューしたいと思ったところ、実現しました! 9月にはなんとピアノ・ソナタ5曲を含むコンサートも開くと言う、スターの道を歩む三勇士さんに、ピアノを始めた子どもの頃の話から、ピアニストとしての思い、まさかの趣味まで、伺いました。 コダーイに遡る音楽教育に出会った子ども時代 ガイド大塚 以下、大 :ピアニストになるに至った経緯を教えていただけますか? 家庭に音楽はありましたか? 金子三勇士 以下、金 :ありましたね。 両親兄弟は音楽家ではないのですけれど、音楽好きの家族で、様々なCDをかけたり、趣味でちょっと演奏したりしていました。 母がチェロで、父がギター。 そして2人いる兄弟がピアノを習ったのですが、とても怖い先生だったそうで、共に非常に短いピアノ人生を終え、誰も使っていないアップライトピアノが残ったという。 そういう環境に生まれました 笑。 大:準備が整った感がありますね 笑。 金:損なのか得なのか、ですけれどね 笑。 そして、ちょうど僕が生まれた頃、両親が共働きで忙しく、ハンガリーの母方の祖母が来日して子育てを手伝ってくれることになりました。 その祖母というのが民族音楽の研究者であり、音楽教育者を育てる教育者で、それゆえ一緒に歌を歌ったり、音楽的なちょっとした遊びなどをしてくれたのです。 大:なんと、それは幸運な音楽キャリアのスタートですね! 金:そうですね。 元々彼女自身が子どもの頃、ゾルタン・コダーイ ハンガリーの作曲家 の考えにより作られた子どもの才能を見出すための音楽学校に通っていて、日常的に音楽に触れることが子どもにとってどれだけ楽しいかをたぶん身をもって知っていたのですよね。 それゆえ子どもや孫にもそれを体験させたいという気持ちがとてもあったのだと思います。 ですので強制的なことは全くなく、常に「楽しく歌でも1曲歌ってあげようかしら」といった感じで接してくれました。 大:あぁ、楽しみながら、というのはやはり重要ですよね。 金:ですね。 そうして音楽に興味を持つ土台ができ、2、3歳からピアノを弾き始めました。 ピアノの音が幼いながら好きで、最初は勿論楽譜も読めず、CDを耳コピーして真似して弾き始めました。 うまくいかないところは祖母がサポートしてくれ、2人で楽しくずっとやっていたのですが、5歳の夏休みに家族で親戚を訪ねにハンガリーへ行くことになりました。 その頃にはバルトークの曲集を弾けるようになっており、1時間くらいは弾けました。 大:え!? すごすぎです! 金:いや、遊びですよ 笑。 大:遊びが高等すぎます 笑。 金: 笑。 でも、本当に遊びだからこそだと思うんです。 好きだから「じゃ、次、じゃ、次」みたいな感じで。 それで祖父母もやはり親戚に自慢するわけですよ「この孫がすごいんじゃ」と。 先んじてヴィデオに撮って送っていたので、僕がハンガリーへ行く頃には、親戚一同が僕のことを知っていて、相当有名になっていたという 笑。 それで訪ねた先に元ピアノの先生の親戚がいて、フルコンのピアノ フル・コンサート・ピアノ。 コンサート用の大きなピアノ が2台置いてあったのです。 普段アップライトでしか弾いていない自分からしたら「これはすごい環境だ」ということで、食事にも興味を持たずにピアノを弾かせてもらっていたら、その親戚のおばちゃんも、元ピアノの先生の血が騒いで、料理もそっちのけでいろいろ見てくださり 笑 、「これはもう少し真剣に考えた方がいいのでは?」という家族会議に発展しました。 そこで「良い先生を紹介するから、とりあえず体験レッスンだけでもしてみたら?」と紹介されたのが、結局通うことになったバルトーク音楽小学校の先生なのです。 この方がまたすばらしい、一言で言うとマリア様のような優しいおばあちゃまで、子どもながら「僕はここでピアノを習います」と細かいことを気にせず親に訴えました。 親からは「一緒に行けないよ、行くなら一人になっちゃうよ?」と何度も確認されたのですが「行きます」と言い、結局6歳から親元を離れハンガリーで祖父母と暮らしながらピアノのレッスンに通うことになりました。 親は「どうせ寂しくなってすぐに帰ってくるだろう」という気持ちで送り出したと思うのですけれど、私としては自分で決めたことなので「これはもう後戻りできないな……」という。 変な頑固さですよね 笑。 大:6歳なのに 笑。 大変だったことは何ですか? 金:大変なことばかりでしたけれど「自分は何人なのだろう?」というのが非常に難しかったですね。 日本にいる時も「普通の日本人じゃない」という感覚がありましたし、ハンガリーに行っても半分外国人みたいな扱いをされました。 学校ではいじめにあったりといろいろなことがあるのですけれど、アイデンティティー探しというのが非常に難しかったです。 あと、両親兄弟から離れて過ごしているので、何かあったときに頼れるのが祖父母しかいない。 とはいえ祖父母も高齢なので、迷惑もかけられない。 例えば反抗期になっても、親じゃないのでぶつかっていけなかったですね。 大:あぁ、隠れてタバコを吸うくらいしかできなかったと。 金:吸わないですよ 爆笑。 大: 笑 非行には全く走らなかったですか? 金:はい、そういう環境でしたからセルフコントロールが非常に強かったですね。 「祖父母に絶対に迷惑をかけてはいけない」というのが常にありました。 リストとの出会い フレンドリーに何でも話してくれる三勇士さん 大:金子さんというとリスト弾きという印象もあるのですが、「リスト」と出会ったのはいつ頃ですか? 金:ハンガリーに住んでいた後半の5年間、11~16歳の期間にリスト音楽院に入学させていただきました。 そこで初めてリストという人物と出会いました。 とはいえ「リスト音楽院に入ったら朝から晩までリストを弾くのだ」と思ってたのですが全然そんなことなくて、第一回目のレッスンでいきなりバッハの楽譜を渡されて「え?」と。 「バッハ音楽院じゃないのに……」と思ったのですけれど、そのうちそれがなぜなのか分かるようになってきました。 バロックの4声コラールをひたすら歌わされたり、ソルフェージュは和音の基礎的な勉強から入っていったりしていたのですが、リスト自身がそういった基礎を重んじる考え方を持っていた人だった、というのがだんだん分かるようになりました。 音楽以外の授業でもふいにリストの名前が出てくることがあるんですよ。 例えば、歴史の授業で、ヨーロッパで大洪水があった時代に「リストもチャリティコンサートを開きました。 貴族から集めた募金を自ら被災地に持っていって支援活動をしました」などと先生が言うのです。 「え、ちょっと待って! リストってそんなこともしてたの?」と。 自分が今まで音楽辞典で読んでいたフランツ・リストとは全然違う顔がたまに出てくるので、その度に図書館へ行って調べるわけですよ。 そういった事柄から見えてくるリストというのがいて、改めて彼の楽譜を読むと見方も変わってくるのです。 作曲家としても様々な変遷を経ていて、若い頃の作品から、文学、哲学に興味を持ち旅を始めて作風が変わり、晩年には宗教学に入り込みスピリチュアルな作品の数々を生み出すという感じで、本当に様々なことに挑戦してきた人物。 非常に尊敬できる人だと今でも思っています。 大:やはり三勇士さんにとって特別な作曲家なのですか? 金:そうですね。 彼はよく理解されていないと思います。 実際はドイツ系で、どれくらいハンガリー人だったのかというのは常に話題になることです。 また超絶技巧がどうのとか、彼は大スターで最前列の女性が失神するほどだったとか様々に言われますが、そうした演奏家としてちやほやされていた時代というのは、20代前半のたった2年半のことなんです。 そこから一回引き下がって作曲中心に様々な活動をし大挫折を何回もしていたときに伯爵夫人に出会い駆け落ちする。 それも時代をいろいろ勉強していきますと、当時はそういったご婦人方との交流ができないと話にならない。 社交辞令と言いますか、当たり前だったのです。 そんな中で駆け落ちしたり、一緒に旅に出たり、ということを見ていきますと、彼はひたすら孤独だったんだなというのが私の個人的な見方です。 常に自分の心の癒しを探し、宗教学にも哲学にも行ったけれど結果的に何も見つからず、結局辿り着いたのが「孤独」という。 そして孤独だからこそ、社会のためにできる限りのことをする。 それはとても共感できるというか、自分が大変な環境に置かれているときこそ人の手助けをしたいというのは、レベルは全然違うにしても自分自身がハンガリーで育ったときを振り返ると、ちょっと分かる気がします。 ですので、僕としてはお客様にリストの全部を知ってほしく、将来的にはもっと様々な作品をご紹介していきたいと思うのですけれど、晩年の作品となるとなかなか渋いのですよ 笑。 それでメジャーデビューするとCDが3枚くらいしか売れないかもしれない。 そういうわけにもいかないので 笑。 きらきら星変奏曲 ハ長調 K. 265 2. 革命のエチュード 練習曲 ハ短調 作品10-12 3. 月の光 ベルガマスク組曲 第3曲 6. ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調 S. 244-2 7. 愛の夢 第3番 S. 541 8. 265 モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番イ長調 「トルコ行進曲」 K. 311 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 「月光」Op. 27-2 <第2部> スカルラッティ:ソナタ ト長調 K. 146 ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op. 66 ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 「葬送」 Op. 35 バルトーク:ピアノ・ソナタ BB 88 <第3部> リスト:ラ・カンパネラ リスト:愛の夢 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S. 178 大: 笑。 で、そう、今回メジャーレーベルからCDデビューとなり、合わせて秋にはコンサートも行われますね。 プログラムは後期激渋リストをやらないのは分かったのですが 笑 、何を弾くのですか? 金:今年2016年は私にとって日本デビュー5周年という節目の年です。 30年や50年ではなく全然小さいのですけれど、自分なりに節目の年として考えたいと思っていたところ、ユニバーサルミュージックさんからCDを出させていただけることになりました。 それで今年のコンセプトをプログラミング含め考えたのですが「一人でも多くの方にクラシック音楽やピアノの世界をもっともっと知ってほしい、特に同年代以下の若い人たちにもっと身近なものと感じてほしい」というのがありました。 それでアルバムもコンサートもフレンドリーなものにしたいと思い、あえて小品の名曲を中心に選びました。 とはいえ小品だけですとやはり今まで正統派のピアニストとしてやって来たところから少し離れてしまうのでモーツァルトとベートーヴェンという古典派をしっかり2曲入れました。 ただ、これだけ有名な作品を並べますと解釈をどうするかというところがポイントになるので、どんなに長年にわたり演奏家と聴衆に愛され育てられた作品であっても、その伝統的な解釈を1度忘れ、作曲家が元々書いた姿、残っている楽譜、そこに込められた思い、そうした原点に向き合って今の時代の中で自分なりに解釈したものをアルバムに残し、また演奏会でお届けできたら良いなと思いました。 大:作曲年代も広くヴァラエティに富んでいますね。 金:リストが「様々な時代の様々な曲を演奏しましょう、好き嫌い言わずにとりあえずやりましょう」という考え方を持った人だったそうで、バッハなどの古い作曲家から、モーツァルト、ベートーヴェン、そして当時の現代音楽であるショパンまでを常に弟子たちに弾かせていたと言われています。 その考え方はリスト音楽院に今も受け継がれ僕自身もそういう環境で育っていますので、9月のリサイタルも、バロックから近現代まで紹介していきます。 改めて名刺代わりの公演であり、もう一回原点に戻って作品と向き合い、ありのままの自分とも向き合い、今の時代とも向き合い、という感じですね。 大:「5大ソナタに挑む」という副題もついていますが。 大:あ、そういう 笑。 じゃ、来年は6大ソナタですね 笑。 金:次は10年までお待ちください 笑。 で、まぁ、そうなのですよ。 柱になるものが欲しかったので、ピアノ・ソナタを5つ並べたのですが、割と時代を網羅できます。 同じピアノ・ソナタというジャンルでも時代と作曲家が違うとこうも違うのかというのを体験していただきたいと思います。 ただ、ソナタだけですと消化不良を起こす方もいらっしゃるかもしれないので、それ以外の作品も間に入れつつ、自分のトークも入れ、いろいろと説明もします。 ですので、楽しんで学んでいただけ、真剣に聴いていただく部分と、リラックスして聴いていただく部分など、多様な面のあるアフタヌーンになるといいなと思っています。 気軽にフラッと来て聴いていただいてもよいですし、休憩のときにお散歩へ行かれてもよいですし、ワンドリンクでリフレッシュされたり、隣の方とお話しされて、また聴きに入ったりと、自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。 大:確かに、プログラム全体を見ると、5大ソナタと聞いて感じがちな「わ、重そう、飽きそう……」という世界とは違うな、と思いました。 金:そうなのですよ。 ベートーヴェンのソナタが5つだとちょっと大変だと思いますけれど 笑。 弾く方もこれだけヴァリエーションがあり、また好きな作品ですと逆に楽しいですね。 「大変じゃないですか?」とも言われるのですけれど、日頃から練習している時間や曲数と比べますと特別なことではないので、好きな作品ばかりに向き合えるというのは非常に幸せで、今からワクワクしています。 大:楽しみですね! 同世代のお客さんにもたくさん来てほしいですね。 金:本当にそう思います。 若い人がクラシックに興味を持ってくださるようにと、実は通常の演奏活動だけでなくアウトリーチ活動もやらせていただいております。 小学校や中学校で子供たちに生で演奏を聴いていただいたりすると、興味を持たない子っていないのですよ。 クラシックに興味を持ってもらうには、やはり周りにも責任があり、環境づくりが大事と思っています。 大:おばあさんから受け継いだコダーイに始まる音楽教育の伝統とも言えそうですね。 金:そうですね。 正にコダーイの頃のハンガリーというのは、もしかすると今の日本に似ていたかもしれないですね。 文化をあんまり大切にしない流れがあったからこそ、コダーイやバルトークはこれじゃダメだと思ったのかもしれないですね。 大:ハンガリーの神髄がここ東京に。 金: 笑。 東京に住む熱い思いと、意外な趣味 池坊の次期家元と対談し、同じ芸術であり「学べることがありそうな世界」と思い、生け花を始め、楽しんでいるそう 大:で、そう、今は東京に戻って住んでいるそうですね。 どうして日本なのですか? 金:とても好きなのです。 この時間が速く流れる世界の大都市・東京に常にいる方が活発になれるのではないかという気がしますし、あと、日本やアジアを拠点にプロとして活動し、逆輸入的にヨーロッパやアメリカに出ていくというケースがまだまだ少ない気がするので、挑戦しても面白いかなと思いました。 未だに東洋人のアーティストは何となく下に見られる感じがやはりありますが「そんなことないですよ」と言えるタイミングを今から楽しみにしています。 日本、アジアでしっかり土台を作ったうえで「いざ海外でも勝負」というのがこれからの目標の一つです。 大:それはよいですね。 今後ご自身はどのようなピアニストに? 金:基本的には幅広く、すべての時代のいろいろなものを演奏していきたいと思います。 ですが、10年・20年先に「この人はどんなピアニスト?」と語られる場合は、やはり「世界のリスト弾きの5本の指に入る人」など、どうしてもリストやハンガリーというのは突き放せないと思うのです。 ですので、そこはしっかりと受け入れ、リストは自分の中でメインになってくると思います。 ただ、リストを弾くには同時に他も知らないといけないということですね。 大:気晴らしや趣味って何です? 金:結構料理が好きだったり、日本の文化をもっと知ろうと思い、生け花をやっていまして、音楽と共通する部分が感じられたり、面白いですね。 それから旅が好きなのですが、おかげさまで旅をする職業なので、観光まではなかなかできませんが、いろいろなところで地元のおいしいものをいただいたり、人々と交流し、景色を見たり空気を吸うだけでもだいぶエネルギーチャージになりますね。 あと意外かもしれないですけれど、お笑いがとても好きです。 ドリフターズから始まって、最近のものまで結構いろいろと見ています。 お笑いもクラシックもお客様を楽しませるという意味で共通するものを感じる瞬間がありますし、私は演奏会で必ずトークもやっていますが、間の取り方などはお笑いを見ていて参考になることがあり、そういう目で見ていたりもします。 大:ドリフまでとは驚きました。 今度ライブで「みゆじ、後ろ!」とか言っちゃったらごめんなさい 笑。 金: 笑。 特に舞台を生中継していた『8時だョ!全員集合』の映像を見ますと、当然ハプニングもアドリブもある中で、どういう風に乗り越えていくのか、というのが非常に興味深いのです。 大:なるほど~、いやぁ、みゆじさん、コンサートホールで金だらいを落としたら、音が響いちゃいますよ! 笑 ***** ということで、まだ若いながらも、冷静に自身や世の中を分析し、フレンドリーに自分の音楽を伝えていく三勇士さん。 2016年は新たな出発となる年だけに、ますます楽しみですね。

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